30代独身で親の介護|シングルマザーの私の生活はどうなる?

親の介護コラム

30代独身で親の介護に直面しました。仕事に家事に子育て、毎日時間が足らないくらい忙しく介護に費やす時間を捻出できません。そんな私の経験談と、そのとき取った行動についてお話します。

30代独身|実家からかかってきた一本の電話

スマートフォンを持つ女性

私は東京で働く30代の女性で、離婚し現在は独身です。子供たちは小学生で、まだまだ手がかかります。仕事と家事・子育ての両立で、本当に目まぐるしい生活を送っていました。本音は子供たちのそばにずっといて、専業主婦をしたいくらいの気持ちですが、東京は家賃も高く、物価も高いうえなかなか夫の養育費もあてにできないので、私が頑張って働くしかありません。

多忙な生活を送っていたある日、実家から一本の電話がかかってきました。それは珍しく父からの連絡でした。父は典型的な昭和の人間で、堅物でまじめ、口下手ときて、ほとんど娘の私とは会話をしたことがありませんでした。その父がうろたえた様子で、母さんが脳梗塞で倒れてしまったから早く田舎に戻って来いと言うのです。私ももちろん動揺しました。
子育てや仕事に明け暮れるあまり、なかなか実家にも帰ることができないでいましたが、元気で誰よりも働き者の母で、父をしっかりサポートし、何も心配なく生活できているとばかり思っていました。

母の病気で生活が一変

すぐに実家に帰るため事情を会社に話し、新幹線に飛び乗りました。母は病院から退院したばかりで、家の中はまるでごみ屋敷のようになっていました。そして何よりショックだったのは、家に戻った母は、脳梗塞の後遺症で今までのようには言葉が出なくなっていたのです。そんな母の姿と家の状況を見て、この先どうなっていくのだろうかと途方に暮れました。

ひとまずごみ屋敷になった家を片っ端から片づけました。少し整ってきた矢先、実家にケアマネージャーさんから電話があり、今からここに来たいと言うのです。退院時に病院から提案があり、父がケアマネージャーさんに連絡をしていたようでした。

ケアマネージャーからの提案

ケアマネージャーさんは両親の現状を考えると、娘の私が実家に戻り介護や家事をした方が良いのではないかとアドバイスしてくれました。
しかし、子供の年齢や環境を考えると簡単に転校させられないこと、今の仕事を辞めることの不安など、事情を話しました。親には申し訳ない気持ちももちろんありましたが、これまでの自分の生活を大きく変える自信がなかったというのも事実です。

するとケアマネージャーさんは、介護施設への入所を提案してくれました。しかし、父の生活もあり、施設の入所費用を親の貯金と年金で賄うには厳しく、私自身もシングルマザーで親に支援できるだけの経済的余裕がないことを伝えました。すると公的支援の受けられる施設をいくつか探してくださったのです。

行政に対しても、シングルマザーであること、自分が実家で介護できないことを伝えたところ理解してくださり、行政の支援も受けて費用の安い介護施設に母を入所させることができました。
父の方は高齢という以外は体に何の問題もありませんが、それまで家事の一切を母が行っていたことで、ほとんどのことが自分でできず、私が毎週末実家に戻っては家の片づけや食事の作り置きをする生活になっています。自分の生活と実家の往復で体の負担は大きいですが、母の介護はプロに任せることができ安心できています。

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30代独身で親の介護が必要になったら

親の介護なんてまだまだ先のことだと思っていました。
働き盛りで子供にもまだまだ手がかかる30代で親の介護が始まるなんて考えたこともありませんでした。生活は一変しましたが、介護のプロに相談したことでなんとか生活できています。東京から実家に通うための交通費など、出費もかさみ大変ですが、これは私が東京で安心して暮らすための必要経費と考えるようにしています。

私のようにシングルマザーで親の介護が必要になるというのは稀かもしれませんが、30代で親の介護を担っている人はたくさんいると思います。
仕事や恋愛、家庭に子育て、そういったことが介護で一変してしまう可能性もある親の介護。できる限り自分の生活を変えずに対応できる方法もあります。頼れるものには頼るということも大切だと思います。

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