在宅介護は何をするの?介護7年目の「一日の流れ」を紹介

病気・ケガ

在宅介護が突然必要になったとき、家族はどのように過ごすのでしょうか?

介護生活は初めての経験の連続であり、毎日があっという間に過ぎ去りますよね。

この記事では、介護生活が7年目となる我が家のリアルな一日の流れをご紹介します。これを読むと在宅介護のイメージができ、一日の流れをつくる参考になります。

ぜひ最後までお読みください。

在宅介護で要する一日の時間

時計とカレンダー

実際に在宅介護は、どれくらい時間を要するのでしょうか。

厚生労働省による令和元年国民生活基礎調査の概況では、主な介護者の状況を次のように示しています。

同居の主な介護者の介護時間を要介護度別にみると、「要支援1」から「要介護2」までは「必要なときに手をかす程度」が多くなっているが、「要介護3」以上では「ほとんど終日」が最も多くなっています。

厚生労働省 令和元年国民生活基礎調査の概況より引用
要介護者度別にみた同居の主な介護者の介護時間の構成割合(令和元年/厚生労働省HP資料を参考に作成)の表
要介護者度別にみた同居の主な介護者の介護時間の構成割合(令和元年/厚生労働省HP資料を参考に作成)

要介護度が上がるにつれて、介護時間が長くなっているのが分かります。

このコラムを読んでいるあなたも、突然始まった在宅介護に不安を覚えているかもしれません。

在宅介護の「一日の流れ」を整理する

カレンダーにチェック印

7年前に父が脳卒中により左半身に麻痺が残り、介護が始まりました。

私たち家族も初めてのことだらけで、動揺してばかり。

入院中は病院から手厚いサポートがありましたが、自宅に帰ると全てを引き受けなければなりません。

父は自力で移動し、最低限の身の回りのことができましたが、次のことに気を配る必要がありました。

  • 疲れやすい
  • トイレを汚すこともある

息をつく暇もなく、さまざまなことをフォローしていきました。

家族はいつも張りつめて、緊張状態。

それだけでなく、高次機能障害もあり、多くの場面でサポートが必要になりました。

高次機能障害とは、ケガや病気により脳に損傷を負うと、「記憶障害」「注意障害」「遂行機能障害」「社会的行動機能障害」が生じることをいいます。

父の代表的な例は、下記のとおりです。

  • 薬の管理が難しい
  • 曜日や時間感覚が薄い

毎日、確認しても本人は分かりません。

病気による作用だと頭では分かっているものの、いら立つことが日に何度もあります。

母が終日、介護に当たることになり、ストレスの連続で気が休まらない状態でした。

それでも、父の介護は待ってくれません。

新しい生活を軌道に乗せるため、家族で何度も話し合いました。

「父は何ができるのか?」

「どれほどの見守りが必要なのか?」

「私たちは父にどんなサポートをすればいいのか?」

1つ1つ確認しながら、あんばいを見極めていきます。

甘やかしすぎず、厳しすぎずに。

主に介護する母と整理することで、少しずつ新しい生活を確立していったのでした。

やさしすぎるあなたがくたびれないための介護ハンドブック

やさしすぎるあなたがくたびれないための
介護ハンドブック

突然やってくる身内の介護……
フルタイム勤務でも仕事をやめずに介護を続けるために。
自分が面倒をみなければと、じっと我慢・どんよりしたまま、親子共倒れしないために。
そして、あとあと後悔しないために。
知らないと損をする知識と手続きがすいすい読める! これならできる「具体的な方法」がこの1冊に!

在宅介護の「一日の流れ」を紹介

Life plan

現在の父の一日をご紹介いたします。

複数のデイケアを利用する

父の一日の流れは以下のとおりです。

現在、週に5回、3つのデイケアに通い、午後は好きな時間を過ごしています。

Aでは、作業療法士などの専門職による個別機能訓練やマシーントレーニング。
Bでは、運動に特化したグループレッスン。
Cでは入浴と個別機能訓練。

デイケアは場所により特性があります

作業療法士などの専門職による個別指導や入浴サービスをかけ合わせて、利用しています。

私たち家族がデイケアを選ぶときに、重視したのは下記のポイントです。

  • 父の性格に合っているか
  • 体の機能が向上するか
  • 家から近いか

ケアマネージャーと相談して、条件を満たせる3つのデイケアに決めました。

デイケアを利用する中で、相談内容によって相談先を変えます。
たとえば、体は作業療法士、滑舌は言語聴覚士です。

相談内容によって、各専門家からのアドバイスを聞けるのは安心できます。

目標を定めて、一緒に並走してくれるので、家族にとって希望です。
どのような介護サービスを利用できるか知りたい方は、次を参考になさってください。

介護者の希望を尊重する

父は「家で自分の時間を楽しむ」ことを希望しました。
なぜなら、家で自由にテレビを見るのが、父の日課だからです。

その楽しみを尊重するため、本来はもっとデイケアに通えるところをセーブしています。午前中はリハビリに通い、午後は自分のペースで時間を過ごしています。

介護者の息抜きを確保する

母の一日の流れは以下のとおりです。

父が不在になる午前中に、母はつかの間の自由を味わいます。

  • 買い物をする
  • 畑で作業する
  • ドラマを見る

限られた時間ですが、気分によってやりたいことを行っています。

同居していたときは、花が好きな母のため、満開の桜や紫陽花などを見に出かけました。
ときに非日常を取り入れることは、リフレッシュに効果的です。

在宅介護に疲れときの相談先を知ろう

おじいちゃんを家族が囲む

基本はデイケアに通っていましたが、日を重ねるごとに母の疲れやストレスはたまってきました。

  • 食事や薬の管理
  • 専門家とのやりとり

母はたくさんのタスクを抱えています。

その上、在宅介護が始まってから、父との小競り合いが多くなり、ストレスが増える一方でした。

そのようなときは、次の人たちに愚痴を吐いたり、援護してもらいます。

  • 家族
  • ケアマネージャー
  • かかりつけ医

まずは、母の心がモヤモヤしたり、イライラがたまったときは、筆者が話を聞くようにしました。

父と衝突したり、母の体調が思わしくないと、負の気持ちがあふれることもあります。
そのときは、愚痴を聞いて、気持ちを楽にしてもらいます。
そして、日頃の感謝を伝え、ねぎらいます。
ときには、筆者が介護を代わり、母にリフレッシュしてもらうこともありました。

次に、父と意見が衝突したときは、専門家を交えて話し合いをします。

父が家族の言葉に耳を傾けないときは、ケアマネージャーに同席してもらい、専門家から客観的な話をしてもらいます。
すると、かたくなだった父も理解を示します。
さらに、かかりつけ医から体や病気についてアドバイスをしてもらい、援護してもらいます。

外部の身近な人にどんどん相談して頼ると、安心して介護ができます。

それでも、疲れ果てて、心が爆発しそうなときはショートステイを利用していました。

ショートステイとは、自宅での介護が難しいときに、一時的に施設に入所することを言います。
介護保険が適用となれば負担は1~3割になり、一般的には1泊2日を3,000円~7,000円程度で利用が可能です。

事前に予約し、父がショートステイを利用中、家族は羽を伸ばしてリラックスしました。

こちらもおすすめ

親の介護 手続きと対処まるわかりQ&A
田中克典 (著)

介護の悩みをスッキリ解決!
親や身内が病気や怪我で倒れたり、認知症になったとき、その家族には突如として介護の負担( 生活の変化・精神的負担・お金)がのしかかります。
本書では、最低限知っておきたい介護保険制度の申請から、施設選び、高齢期の親との付き合い方など、多くの人が直面する悩みを、相談の多い64テーマに絞って紹介。
400人以上の高齢者をサポートしてきた現役ケアマネジャーが事例をもとに解説しています。

自分の生活も大切!在宅介護のリズムをつくろう

時計とTIMEの文字

在宅介護は緊張の連続です。

24時間、365日続く介護はきれいごとばかりではありません。

まずは、要介護者が何を必要としているか、整理するとよいでしょう。
そして、介護制度の中から必要なサービスを利用して、自分の生活を守りましょう。

自分の時間を犠牲にする介護は苦しいものです

お互いを尊重しながら、在宅介護を継続できる方法を考え、専門家を頼りながら、ご自身の人生も大切にしましょう。

投稿者プロフィール

冨田 裕子(とみたひろこ)
冨田 裕子(とみたひろこ)
父が脳卒中により、介護生活がスタート。
メインの介護者である母をサポートしながら、2人の子育てに奮闘しています!孫育てをリハビリ代わりにして、今日も家族で力を合わせて過ごしてます。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP