親の家の片づけを整理収納アドバイザーが実践! 置けてしまう、というワナ【46歳、そろそろ実家を片付けてみる】その1

46歳、そろそろ実家を片付けてみる。

「収納棚を買ってきたから、置き場所をつくりたい」

ある日、実家でのこと。父の一言から大掃除が始まりました。
とりあえずと置いていた部屋のすみの書類のタワーが、どんどん高くなっていました。

そこで父はキャビネットを購入。大容量です。
置き場所は書類を積み重ねていた場所に決定。書類を移動させ、断捨離も進めていきました。新品のキャビネットを置いて、「きれいに収まったね」「これからはたっぷり収納できるわ」とみんなで満足、満足。



一息ついたところで父、「キャビネットに入れるモノがない」。書類をだいぶん処分しちゃったのです。つまり、必要だと思っていたモノの中に、不必要なものが混ざっていたということです。

どうしてこんなことが起こったのでしょうか。父に残していた理由を聞くと、「いつか使うかも」「目を通して捨てようと思った」、そして、「頑張った仕事の成果だから」。

少し話はそれますが、モノにはこうした個人の思いが強く反映された「メモリアル品」があります。自分の大切なものを、他人が勝手に触ったり処分したりするといやですよね。現在、私は義父母と同居しているのですが、 私たちのスペースにあった義父の持ち物を整理しているところを見られて、驚くほど怒られました。忘れられない思い出です(笑)。

メモリアル品は、持ち主だけが知るストーリーがあって大切なものなので、要不要の判断は持ち主に一度聞いてみる、円満片付けの鉄則です!

もう一つ、父が残してしまっていた理由があります。

それは、「だって置けるし」。これ、よくあります!

家族が巣立った実家は、モノを置いておけるスペースがある場合が多いです。歩くのに邪魔になるような大きなモノなら、すぐに処分をしようと考えますが、空き部屋に置いてあるモノは視界に入ってこないし、邪魔になることもありません。そこにあることさえも忘れて、放置。イアリングの片方のような小さなモノも、邪魔にならないので引き出しにありませんか?

父の書類もタワーになるまではあまり気にならず、そのままにできていました。実家にある私の学生時代の教科書がそのまま残されているのも同じ経緯です。実家に帰るたびに母に「片づけて」と言われますが、「うん、そうだね~」とのらりくらりとかわしても怒られたことはありません。


「置けてしまう」というワナは家族にとても優しくて、気が付くと家中にはびこっていくのです!!

置けるスペースがあって困らないならそのままでもいいのでは?でも、そのままにして消えてなくなることはありません。

いつかは実家を片付けなければならない日がやってくるはず。親にとって大切なものは大事に残してあげたいし、せっかく片付けるなら今のうちに快適な空間をつくってあげたいな。そう思って、実家に帰ったら1箇所ずつ整理を始めました。「これ必要ないでしょ」と言いたくなるのをこらえて、「なんでこれ持ってるの?」と努めて優しくと自分に言い聞かせて、「モノは残したい、でもスッキリしたい」という母と静かに闘ってます。

片付けようとして片付かないとき、なぜそのモノを持っているのかを考えてみると手放す方法やきっかけが見えてくることがあります。あなたが持っているモノにも問いかけてみてくださいね。

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