在宅介護と仕事の両立、なかなか難しいのですが、私が親の介護をするうえで実践していることをお伝えします。
在宅介護と仕事は両立できるのか
在宅介護と仕事の両立は大変ですが、家族で協力し合ったり外部の助けを借りることで何とか出来ています。
要介護度3で、排泄などはポータブルトイレとなっており、ベッドとトイレの移動も介助なしでは危ないため、訪問介護サービスに助けられているところが大きいです。
日中は家族全員仕事で家をあけてしまうので、訪問介護サービスを利用し、ヘルパーさんによる食事や排泄といった身の回りのお世話をお願いしています。
家を出る前に、親の昼食を用意しておく必要があり少し大変ではありますが、食事の介助と排泄だけでも介助してもらえ、私たちは仕事に安心して専念できています。
最初はだれか家族が会社を辞めることも検討しましたが、収入の面も考えると難しく、両立することを選択しました。
どんな仕事が向いている?
介護と両立するという意味で、仕事の向き不向きというのはあまり関係ないでしょう。
強いて言うのであれば、残業や不規則な出社形態のない仕事というところでしょうか。
介護サービスは、1か月単位でプランが立てられており、基本的には急な対応というのが難しいものです。
介護サービスの提供時間外で、急な残業や出社などがあると、その間に倒れてしまった、トイレが間に合わなかったなど、対応ができない時間が発生し、場合によっては命に関わることもあります。
要介護度や体調にもよりますが、家族と協力・連絡しあい、介護サービス時間外にはできるだけ誰かが対応できるなどの環境でなければ難しいかもしれません。
また、会社として、緊急で何かがあった際に有休をとったり早退や遅刻を認めてもらえるかということも大切なポイントです。
シフト制で、例えばレジの仕事など、自分が急に抜けることで代替者を探す必要がある仕事の場合は、周りにも迷惑をかけてしまいますし、自分自身も精神的にもとても負担になるでしょう。
関係性ありきではありますが、ある程度、融通のきく職場が介護との両立には向いていると思います。
もちろん、休んだり早退するなどイレギュラーなことがあっても迷惑がられないよう、日々の姿勢と周りへの感謝の気持ちは必須条件です。
日本の介護の現状
日本は現在、在宅介護を推し進める方向に進んでいます。
入院期間をできるだけ短くし、介護サービスを充実させることで、在宅で過ごせる期間を増やしているということです。
加えて、女性も社会に出る時代となり、多くの家庭が共働きです。そのなかで、介護をしている人のうち、半数以上が仕事と介護の両立を行っているそうです。
日本人は、あまり介護の話をしたがらない傾向にありますが、介護度の高低はあれど、ほとんど誰もが親の介護という問題に向かうものですし、仕事と介護の両立を行っている人は多いのです。
介護サービスのありがたさ
先にも述べた通り、自分の力だけで介護を担うにはハードルが高いのですが、介護サービスや支援が充実しており、さまざまな助けを借りることで両立は可能だと言えます。
また、身体的・時間的なサポートだけではなく、介護は精神的にも非常に負担が生じます。
「なんとかできている」と思っていても、自分の時間を削られたり、イレギュラーな対応が続く、家族間であるがゆえにイライラしてしまうなど、場合によっては介護者本人の心身を病んでしまうこともあります。
そんなとき、介護サービスを利用することで、自分の時間を作ることが出来たり、リフレッシュするきっかけができるというメリットもあるのです。
介護がきっかけで仕事を辞めてしまうと、収入が減るだけでなく介護にかかる費用負担で金銭的な負担も生じます。また、介護が落ち着いたときに仕事に戻りたいと思っても難しい場合も多々あります。
在宅介護を選択した場合、できる限り介護サービスを利用し、仕事と両立することをおすすめします。
仕事の都合がつかずどうしても家をあけてしまう、通院の付き添いができないといった場合に頼れるサービスもあります。付き添いや見守りサービス、食事については宅配サービスなど、民間にもたくさんのサービスがあります。
負担を軽減しながら、無理のない介護をしていきましょう。
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