介護サービスを拒否されたら?主な原因と対応法

介護の悩み

介護サービスを拒否されたらどうしたらいいのでしょうか。
在宅介護がスタートしたら、介護の負担を減らすために介護サービスを利用することがほとんどです。
介護者が自身の仕事や生活と介護を両立するためにもなんとか活用していきたいもの。
この記事では、介護サービスを拒否する本人の気持ちを読み解き、その対応法について考えていきます。

介護サービスを拒否する原因

まず、介護サービスを拒否する原因について考えていきましょう。

他人に世話をしてもらいたくない

介護サービスを拒否する人の多くは、他人の世話になりたくない、他人に体を触られるのが嫌だということが多くあります。
介護関係なく、普段からコミュニケーションが苦手な人もいますし、介護が必要になったという自分に対して劣等感や情けなさから人に見られたくないという気持ちがあるかもしれません。

他人に家に入られたくない

介護サービスは、訪問介護や訪問看護など、自宅に来てもらって日常のお世話をしてもらったり、体調管理や診察を受けたりすることができるものですが、(最初は)知らない人が自宅に入ってこられることに抵抗がある人もいるでしょう。

デイサービスに通うのが嫌

介護サービスでも訪問のサービスではなく、デイサービスなど、通いの介護サービスが嫌だというケースもあります。
デイサービスが嫌だと思う方は意外と多く、人と関わるのが嫌、レクリエーションが子供じみていて嫌など、いろいろな理由があります。

介護サービスを拒否する場合の対応法

このように、介護サービスを嫌がる理由はいろいろとあります。人間ですし、他人に介護されるということで、恥ずかしさもあるかもしれません。
なんとかしたいと思う気持ちから焦るかもしれませんが、まずは本人がどこに「嫌な感情がわくのか」をきちんと聞くことが大切です。そのうえで、以下のようにひとつずつ対応してみてはいかがでしょうか。

受け入れが可能な部分から始めてみる

例えば本人が、トイレ介助など、恥ずかしさから介護サービスを嫌がっているとします。
その気持ちは介護される側でなくてもよく理解できると思います。
できる限り、本人の要望に応えたうえで、「介助」から遠いところからスタートしてみるのはいかがでしょうか。
「介護」は嫌だけれど、「看護」であれば受け入れられる可能性はどうでしょうか。
訪問看護でも、食事、口腔ケア、排泄介助、洗髪、入浴介助などをお願いすることができます。
治療の一環として、という名目で上手に介助をしていただけることもあります。

また、自費のサービスになりますが、「わたしの看護師さん」というサービスは、看護師の有資格者に、通常の介護・看護サービスではできない「見守り」や「通院介助」などを依頼できます。
介護されているのではなく、あくまでも「医療」の範囲だと思うことで受け入れられるようになり、徐々に介護の分野にも移行できる可能性があります。

お試しに行ってみる

デイサービスなど、施設サービスであれば、お試しとして行ってみることで、その後は問題なく通えるようになったという声も多くあります。
行ったこともないところではイメージがつかず、なんとなく「嫌な」「恥ずかしい」「やりたくないことをする」場所だと感じる場合も多いでしょう。
実際行ってみると、自分の思うように過ごしている人は多くいますし、基本的に強制されるものではありません。
施設によっては訓練をメインにしていたり、将棋ができるなど、特徴をもったところも多くあります。
どういった施設であれば行ってもよさそうかをヒアリングして、意向に沿った施設にお試しで行ってみるといいかもしれません。

お互いの気持ちを尊重しよう

介護は介護する側される側両方の気持ちが大切です。
される側の気持ちも理解できますが、する側の負担や生活もあります。
やみくもにお互いの表面的な意見を伝えるだけでなく、なぜ介護サービスを利用してほしいのか、また、なぜ介護サービスを利用したくないのかをとことん話し合ったうえで、自分たちで解決するのではなく、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、問題を解決する方法を一緒に探してみましょう。

たくさんの人が介護を担っています。こちらでもぜひお気軽にご相談ください。

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