若年性認知症と診断され病気と向き合うために、まわりの家族は不可欠な存在であるといえます。ここでは、若年性認知症と診断された友人を持つ私の体験談をご紹介します。もし‥友人が、大切な人が若年性認知症と診断されたらあなたは何を思い、どんな行動をとるのでしょうか。想像しながらご覧ください。
若年性認知症が怖い‥きっかけは?
変形性膝関節症、過敏性腸症候群、逆流性食道炎、ストレートネック、糖尿病。、虚血性心疾患、がん、脳卒中、アトピー性皮膚炎、うつ病など、現代病・ストレス病・国民病に分類される病気・体調不良・不調・障害は世の中に数多存在しますが、私が最も恐怖を感じているのは若年性認知症です。
若年性認知症に対して恐怖心や不安感や嫌悪感や危機感を抱くようになったきっかけは、身近な存在で同世代の友人が突然発症したことにあります。
完璧な友人
その友人は責任感も正義感も強く生真面目で努力家で根性もある頑張り屋さんで、仕事に対しても趣味に対しても常に一生懸命でした。学生時代からの付き合いで資格取得のための勉強や就職活動やゼミ合宿やインカレサークルにおいても常に全力投球でしたし、アルバイトやボランティア活動にも力を入れていてエネルギーとパワーに満ち溢れていました。私には無いものを全て持っているような憧れの存在でもありましたし、私が困ったときや悩んでいるときや落ち込んでいるときには優しく寄り添ってくれる信頼できる存在でもあり、こんなにパーフェクトな人間がこの世にいるなんて信じられないという気持ちになったこともあります。
免許・資格取得でスキルアップさせて就職活動も早い段階から頑張っていたので、就職活動において内定をもらう時期が早く、内定をもらった企業の数の多さにも驚かされたのをよく覚えています。
社会人になってからもバリバリ仕事をこなしていて仕事に対してもやりがいを感じているようでしたし、仕事の忙しさに追われて少し心身ともに疲れているなと傍から見ていて感じることも多かったです。
お互い社会人になって忙しくなり、学生時代の頃のように遊んだり頻繁に連絡を取り合ったりすることは少なくなりましたが、誕生日のお祝いメッセージやプレゼントを贈り合ったり年賀状のやり取りをしたりする関係性は途切れることなくずっと続いていました。SNSのアカウントもお互いにフォローし合っていましたし、離れていて直接会う機会は減っても心は繋がっているなという感じでした。
そんな友人とある日連絡が途絶えたことがきっかけで、私は友人が若年性認知症を発症したという事実を知ることになります。
脳ドッグを受けたら‥
友人は、仕事のパフォーマンスや集中力・判断力・学習能力・危機管理能力・情報処理能力が急激に落ちて今まで出来ていたことが出来なくなりミスも増える、人とのコミュニケーションをとるのが面倒で億劫になり電話にも出られず会う約束をしていたのに忘れていてドタキャンしてしまう、同じものをいくつも購入したり注文した覚えの無い商品が自宅に届いたりなど単なる物忘れでは片付けられないような出来事が急増するなど、今までに感じたことのないような恐ろしい違和感を覚えて脳神経外科で脳ドックを受けてみたそうです。そこで若年性認知症であると診断されたということです。
そのとき、家族は?
私は居ても立っても居られない状態で友人に会いに行きましたが、外見的にもコミュニケーション能力的にも全く違和感を覚えませんでした。
表面的には昔から知っている友人のままで少し安心しましたが、一緒に居た家族の様子をみて問題の根深さを思い知らされたような気がします。診断結果が出てからだいぶ月日が経過していましたが、徐々に実感がわいてきて覚悟を決めたような雰囲気に見えました。
発症した本人よりも周りの家族の方が辛い思いをしなければならない病気であるというのを痛感しましたし、友人を支えている家族を支える存在も必要不可欠であるということがわかります。これから徐々に症状が進行していくことを考えると悲しくてやりきれない気持ちになりますが、前向きに生きていくしかありません。
私の人生においても友人の若年性認知症発症という出来事は大きく、色々と考えさせられるきかっけにもなりました。
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