夜間の介護サービスは何がある? 夜の訪問介護からデイサービスまで解説

親の介護

「夜に介護を代わってもらえたら楽なんだけれど」

夜間は、介護者自身にも休息が必要な時間帯です。ですが、排泄の介助、おむつ交換など、夜間ならではの介助も必要なため、介護者に休まる時間はありません。

夜には夜の介護も存在します。今回は、介護サービスの中でも夜間に受けられる種類について解説します。

夜間の介護サービスのメリット

夜のサービスは、介護保険の適用で利用できる夜間対応型訪問介護だけではありません。要介護度によっても、必要なケアは異なると思いますが、それぞれの特徴を活かしたサービスを選んでほしいと思います。

また、夜間に介護サービスを利用する一番のメリットは「時間の工面ができること」だと思います。これは、介護者自身のレスパイトケア(休息)にも大きく役立つことでしょう。

日中と違い、夜間は各ご家庭によって介護のカタチも異なると思います。入浴は夜にする高齢者や、夕方や夜間に介護の時間を作れない人、夜の介護で睡眠不足が慢性化している人など。

このように様々な理由で夜の介護に問題があっても、夜間の介護サービスを利用することで、悩みを解決することができます。

・仕事と介護を両立していて、時間の調整が難しい
・夜間の見守りがしんどい
・24時間の介護はできない
・認知症の介護だから、夜も気が抜けない、慢性的の寝不足

では、夜間のサービスにはどんなものがあるのでしょうか?

夜間の介護サービスの種類

夜間に利用できる介護サービスは大きく分けて在宅で行うものと、通所で行うものと2種類あります。

在宅のケース
・介護保険を使った「夜間対応型訪問介護」
・上記以外の「夜間の訪問介護」や「見守りサービス」

通所のケース
・夜間デイサービス
・お泊りデイサービス

通所の場合 デイサービス

「デイサービス」と聞くと日中のレクレーションや入浴など、昼間の時間帯を考える方は多いと思います。
施設によっては、18時以降の時間帯に利用できる施設や、翌朝までのお泊りとしても利用可能な場合もあります。

昼間のデイサービスの施設で、夜間やお泊りが可能であれば、状況によって使い分けるのも方法の一つです。
介護者の負担軽減のためにも、夜間の介護サービスを活用してみてください。

夜間のデイサービス

日中のデイサービスと違い、18時以降に利用できるサービスに「夜間デイサービス」があります。

意外と知られていませんが、夕方以降でも利用できるデイサービスがあります。日中のデイサービスの夜バージョンです。レクレーションや入浴、夕食までできるので、仕事と介護を両立している人にとっては負担軽減に大いに役立つサービスです。

・仕事があって、早く帰れない。17時以降でも預かってもらいたい
・夜間の食事介助や入浴の介護負担を軽減したい
・急な用事があり、夕方から夜にかけて見守ってほしい

仕事や育児などで夕方以降に時間の調整が難しい場合には、とてもありがたいサービスです。サービスを提供している施設は多くはありませんが、通える範囲にあるのなら、一度見学だけでも行ってみてください。

お泊りデイサービス

昼間の時間に利用しているデイサービスの施設に、そのままお泊りすることです。通常の宿泊施設に比べれば、安く泊まることができます。ただし、保険適用外の自費利用となるため、金額も各事業者によって異なります。

また、就寝場所に使われるスペースは、機能訓練や食堂などが充てられることもあり、プライバシー保護の点では不安が残ります。逆に、自費利用なのでしっかりした環境を提供してくれる施設もあります。

お泊りできる介護施設が見つかったら、どんな環境で、どういうサービスを提供してくれるのか?しっかりと確認しておきましょう。

在宅の場合 夜の訪問介護

夜間の訪問介護は、介護保険を利用する「夜間対応型訪問介護」と、保険適用外の「24時間対応型訪問介護」があります。

夜間対応型訪問介護
夜18時から朝の8時まで、定期的に訪問し、必要な介護サービスを行ってくれます。

介護保険適用のサービスなので、訪問時間や行うサービスなどは、ケアマネージャー作成のケアプランに記載されているものに限ります。

また、転倒や体調の急変など深夜の緊急時には、本人や家族からの連絡ですぐに駆け付けてくれます。利用したいときは、ケアマネージャーへ相談してからとなります。

24時間対応型訪問介護
保険適用外のサービスと保険適用があります。夜間の定期的なおむつ交換から、お薬の介助、安否確認まで、早朝深夜でも訪問してくれます。保険適用でも、日中の利用料金に約25%前後加算されます。自費の場合、時間の縛りはない事業所が殆どです。保険適用の場合は、午後6時から午前8時までとされています。

24時間体制で巡回、決められた時間だけでなく随時対応してくれるので、長時間気が抜けない、深夜だけほかの人に任せたい方などにはありがたいサービスです。

夜間の介護サービス 選ぶ際のポイント

夜間の介護サービスを選ぶ際のポイントは「時間帯」と「内容」と「料金」です。

筆者が夜間も介護をしていたときに、一番大変だったことは「睡眠時間の確保」でした。その為、必要なサービス内容は、

・定期的に見てくれること
・ベットの起き上がりから排泄までの介助
・深夜のお薬の介助

これらを数時間おきにしてくれるサービスを探してみました。さらに、気になるのが料金です。費用に無理があると長くは続けられません。

かといって金額ばかり重視すると、希望に合ったサービスが見当たらず、自分一人で介護をすることになってしまいます。夜間の介護サービスを利用するならまずは、

・どの時間帯の介護が必要なのか?
・必要なサービスはどんなものか?
・どこまで依頼したいのか?(安否確認だけ、おむつ交換だけなど)
・料金

これらを決めてから、サービスを絞ってみましょう。

夜の介護の必需品

夜の長い時間に必要な衛生用品としては防水シーツは必需品です。床ずれ防止のシートもあります。長時間用のおむつに加えて、あると便利な一品です。

このように、長時間用のアイテムも併用し、睡眠の数時間だけでも、ご本人に介護の協力をしてもらいましょう。

床ずれ予防シート
床ずれしやすい部分に直接貼るタイプ。
貼るだけ簡単、弾力性に富み、クッションの役割を果たします。
適度の大きさにカットして使えるだけでなく、洗えば、再利用できるエコな予防シートです。

スムース防水シーツ

介護用品としての防水シーツです。
表はポリエステル100%ですが肌触りもよく、裏は防水加工がしてあります。洗濯もOK!しわになりずらいので、日常使いに丁度いいシーツです。

夜間の介護サービスを有効活用しよう

夜間の時間帯は、介護者にとっても大切な休息時間です。また、仕事や育児で多忙な方にとっても、夜の介護は大きな負担にもなります。

そんな時こそ、夜間の介護サービスと、普段使っているサービスを組み合わせて、最大限に楽をしましょう!深夜や早朝に見守りをしてもらうだけでも、私たち介護者の心の負担は随分と軽くなりますよね。

もし、「介護保険なんて使えない!」という方は、介護事業者が提供している「見守りサービス」も候補に入れてみてください。

家族以外の誰かが「見ていてくれてる」というのは、思った以上に介護者の心の負担が軽くなるものです。ご自身の休息の為にも、夜の介護が軽くなるものを探してください。

まとめ

一日の疲れを癒すはずの夜の時間。日中と違って、どんなサービスがあるのか分からい、という方は少なくありません。

介護する側の負担を軽くするためにも、夜間の介護サービスは、上手に使いたいものです。その為には、各ご家庭で頼めるサービス内容を考えてみましょう。

おむつ交換だけでいいのか、見守りだけでいいのか、看護が必要なのか。必要なサービスを見極めて適切なものを選んでみましょう。また、キャプスでは公式LINEでのご相談も承っております。

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そんな方は是非ともLINEにご登録ください。介護の専門家たちがアドバイスいたします。もちろん無料です。一人で辛い夜をお過ごしでしたら、お気軽にご相談くださいね。

投稿者プロフィール

音野 響
音野 響
元銀行員。40代副業ライター。
得意分野は介護と金融
時々犬(愛犬家・証券外務員2種保有)

脳卒中による半身麻痺、
大腸がんなど病気のオンパレードで
認知症状も増えてきた父親の介護を
10年以上やっています。

モットーは「毎日明るく」マンガと小説好き。
介護ストレスと上手に付き合っています。

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