「親の病気が発覚し、手術が必要。会社を休んで付き添いたい場合、どのように報告すればいい?」
「入院している親が退院。介護が必要なので、会社に理解を求めたい。」
「職場に席を残したまま、取得できる休暇はあるの?」
親が病気になった場合、今後の生活がどのようになるか不安になりますよね。
ましてや働いていると、仕事との両立ができるか心配になるでしょう。
この記事では親が病気になったときに、職場へ報告する方法や利用できる休暇について解説しています。
また、職場に復帰した際の対応方法なども紹介していますので、参考にしてください。
的確な連絡方法と休みの知識があると、万が一のときに慌てずにすみますので、最後までぜひお読みください。
親が病気に!突然訪れる緊急事態
高齢になると、病気のリスクが高まります。
2019年に発表された厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、入院や介護が必要になる病気は次のとおりです。
- 認知症
- 脳卒中
- 高齢による衰弱
筆者の父も、突然の脳卒中に襲われ緊急搬送されることに。
急なことで家族も慌てふためき、冷静に物事を考えるのは極めて難しい状態でした。
心身ともにパニック状態でしたが、職場に連絡し休みを取得する必要がありました。
それでは、親が病気になったときに、会社に報告する方法や取得できる具体的な休暇についてみていきましょう。
親の病気の程度
親の病気と一口にいっても、次のような程度があります。
- 病気と診断されて通院の必要がある
- 治療や手術のため入院する
- 突発的な病気で緊急搬送される
- 入院中に容体が悪くなる
- 退院後に介護の必要がある
それぞれの状況により、会社への伝え方や緊急度は異なります。
親の病気を会社に報告する方法
親が病気になり休暇が必要になったら、次のように会社に報告します。
- 直属の上司に相談
- 緊急時はメールで報告も可
- 上司に伝える内容と伝えなくてよい内容を整理
1. 直属の上司に相談
親の病気が発覚した場合、病院の付き添いなどで仕事を休まなければならないときもあります。
その場合、まずは直属の上司に相談しましょう。
従業員の少ない会社やシフト制の職場では、他の従業員に協力を仰ぐことになりますので、休暇の頻度や期間を伝えます。
業務との兼ね合いや自分が不在時の対応について相談し、業務が滞らないよう配慮します。
状況によっては、テレワークが可能か打診するのも1つの手です。
2. 緊急時はメールで報告も可
万が一、親が緊急搬送されたり、入院中に危篤になったときには、速やかに会社へ報告します。
上司と直接話せない場合は、同僚に伝えてもらい、上司には時間や日を改めて連絡しましょう。
深夜や早朝の場合は、次のような簡潔なメールを送ります。
お疲れさまです。
先ほど、母が倒れて緊急搬送されたと父から連絡がありました。
容体は不明ですが、高齢の父に代わり対応できる者が私しかおりません。
つきましては、実家と病院のある●●県へ向かいます。
今日と明日はお休みをいただき、状況が分かり次第、明日までに再度ご連絡いたします。
なお、明日の△△社との打合せは××さんに引き継ぐため、私から連絡してもよろしいでしょうか?
携帯電話はつながりますので、なにかありましたらご連絡ください。
〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
よろしくお願いいたします。
時間が経過して状況が整理されたり、事態が落ち着いたりしたら、上司に電話などで追加報告しましょう。
第一報のメールの際に動揺して伝え漏れがあった次の点については、追加で伝えます。
- 休暇の期間
- 業務や予定の引継ぎ
私の父が倒れたときも、第一報を直属の上司に伝えて、引き継ぎなどをしました。
命の危険性があると医師に言われたので、1週間ほどお休みをいただけたことは、今でも感謝しています。
3. 上司に伝える内容と伝えなくてよい内容を整理
「誰」が病気であるか、休暇の期間はどのくらいかをしっかり伝えます。
病気の背景や病状については個人情報のため、伝える必要はありません。
伝えるべきことと、家族の個人的なことを整理して対応しましょう。
親の病気で利用できる休暇制度
親の通院や手術の付き添い、突然の入院などの場合に使用できる休暇のほかに、欠勤扱いになる場合について解説します。
- 介護休暇
- 介護休業
- 勤務期間によっては欠勤扱い
1. 介護休暇
「介護休暇」とは、要介護状態にある家族の介護のために取得する休暇です。
介護休暇の対象となる家族は、次のとおりです。
- 親
- 祖父母
- 配偶者
- 義父母
- 兄弟姉妹
- 子
- 孫
家族1人に対して5日間まで休暇を取得でき、時間単位での利用も可能。
なお、介護休暇は書類でのやりとりが必須ではありません。口頭での取得も可能ですので、病状の急変により入院先へ向かう場合などに重宝されます。
有給か無給かは会社の規定により異なります。もし無給の場合は、有給休暇を検討するのもよいでしょう。
介護休暇と有給休暇は異なる休暇ですので、介護休暇を使っても有給休暇が減らされることはありませんので、安心して取得してください。
筆者も父の入院に付き添う際には、介護休暇を利用しました。
当時は頭がパニック状態だったので、口頭のみで伝えられて助かりました。
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2. 介護休業
「介護休業」とは家族が要介護状態になり、継続して2週間以上の期間にわたり介護が必要なときに利用できる休業です。
職場に席を残したまま、介護や介護の手続きに専念できますので、安心です。
介護休業中の賃金の支払いについては会社によって取り扱いが異なります。
条件によっては雇用保険の「介護休業給付」を使えて、賃金の67%相当額の給付金を得られます。給付にあたっては会社経由でハローワークに申請する必要があるため、担当部門に相談しましょう。
対象家族1人につき3回まで、通算93日まで利用できます。
利用するにあたっては条件や事前の申請などが必要ですので、詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
3. 勤務期間によっては欠勤扱い
入社してから6カ月以上経過していないと、介護休暇や有給休暇が利用できずに欠勤扱いになります。欠勤になると給料が支払われなくなるため、自分が休暇を取得できる対象かなどを把握することが大切です。
親の病気が落ち着き、職場復帰したときに行うこと
休暇や休業から復帰したら、同僚やチームがフォローしてくれたことに、感謝とお詫びを伝えます。
今後、家族の介護が必要な場合は、理解を得られるよう状況や見通しについてきちんと説明しましょう。
1. 職場に感謝を伝える
仕事に復帰した際には上司や同僚に感謝の気持ちとお詫びの言葉を、直接伝えましょう。
何らかの事情で伝えられない場合は、メールでも構いません。
父の病気で休暇を取得したときは菓子折りを持参して、同僚に手渡しながらお礼とお詫びを伝えました。
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2. 職場に事情を共有する
復帰後、引き続き家族の介護が必要な場合は、状況を伝えるとよいでしょう。
筆者の場合、退院した父が介護状態になり、家族でサポートする必要がありました。
場合によっては通院の付き添いや手続きなどが発生する可能性があったので、お休みすることもあると伝え、理解をもらいました。
自分に限らず、誰もが家族の急変に立ち会う可能性は否定できません。
そのため常日頃から、お互いをフォローしあったり、助け合う基盤を醸成しておくのも大切です。
親の病気は速やかに会社へ報告しよう
大切な親の病気や入院などは心がざわつき、何も手がつかなくなります。
それでも上司や同僚に事情を説明し、理解を求めて相談することは重要です。
落ち着いて連絡できるように、伝え方や休暇の取得方法などを参考にしてください。
休暇などから復帰したときは、フォローしてくれた上司や同僚に感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
職場の誰もが親の病気に直面したときに助け合えるように、日ごろからいい関係を構築してみてください。
それでも、誰かに不安や気持ちを聞いてほしい場合、当サイトの公式LINEや「つぶやきたい」を活用してください。
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当サイトには介護・看護従事者が多数所属しており、ご相談にできる限りお答えいたします。
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投稿者プロフィール
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父が脳卒中により、介護生活がスタート。
メインの介護者である母をサポートしながら、2人の子育てに奮闘しています!孫育てをリハビリ代わりにして、今日も家族で力を合わせて過ごしてます。
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