介護ストレスの解消法を公開!イライラも楽になる5つのアドバイス

介護の悩み

介護のストレス解消法を試しても、イライラが収まらず、うまく解消できずにいる方も多いのではないでしょうか?それは、自分に合った方法ではないのかもしれません。今回は、介護のストレスを感じた時に取り入れてほしい解消法を、5つご紹介いたします。

介護歴10年の筆者が、実際にやって効果のあった解消法や原因などを解説します。イライラやストレスを感じた時に取り入れてみてください。

親の介護でストレス限界 私を救った一言

毎日浴びる罵倒や非難。親の介護は、親近者だからこそ生まれる苦労もあります。それまでの私は、イライラして

「うまく立ち回れない、だめだなぁ」
「もっと優しくしなきゃ」

毎日自分を攻めてばかりでした。そして、いつの間にかストレスが限界に達し、夜な夜な涙が止まらなくなりました。そんな時、介護歴30年の方に言われたひと言で、毎日が劇的に変わりました。

「介護はいい加減にやりなさい。70点で良しとしなきゃ」

その日から、自分を責めることがなくなり、心が軽くなりました。

ですが、終わりの見えない親の介護の場合、どうしたら良いのでしょうか?意外と気付かない介護のストレス。「自分は大丈夫」私もそう思っていた一人でした。

原因は大きく分けて2つ挙げられます。

介護ストレスの原因

厚生労働省の調査によれば、家族の病気や介護に悩みがあるのは、男性で68.7%、女性は74.5%もの割合となり、年齢別・性別だと60代から70代が最も多く、60代女性では80.7%、70代女性で78.2%もの人がストレスを抱えています。厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査の概況」

60代以上の高齢の女性へのストレスが多いことが伺えます。

ストレスの原因は様々ですが、大きく分けると身体の負担と、精神的な負担があります。

身体の負担

オムツ替えや、床ずれ防止など身体を使う介助では、体力も消耗します。毎日、何度も身体を持ち上げ、支えなければいけないなど、自宅介護は体力勝負の一面もあります。

通院や買い物など、必要な外出に同伴しなければならないことも。

ご自身の家事のほかにもやることがたくさんあり、ますます疲弊してしまいます。

精神的な負担

認知症を発症されていれば、正常な判断や、感情のバランスを崩すこともあり、暴言や暴力、理不尽に怒鳴られたりもします。

徘徊などは夜中でも気を張ってしまい、心が休まる時間もありません。世話をしても

「介護しても感謝されない」
「当たり前に思われている」
「私ばかりにおしつける」

ストレスがたまって不眠症になることも。

ストレスのサインを見逃さない

介護のストレスは日に日に溜まっています。ストレスのサインに気づいていますか?

日頃、なんとも思わない一言でやけに落ち込んだり、涙が止まらなくなたり、自律神経のバランスが崩れると、自分でコントロールが難しくなります。

下記の項目で当てはまるものはありますか?「まだまだ大丈夫」と思わずに自分を見返すこともとても大切です。

  • マイナス思考になる
  • 涙が出てくる
  • 毎日が鬱な気分
  • 眠れなくなる

本当に役に立ったストレス解消法

精神的な疲労が蓄積しているのに、ストレスサインを見過ごしているといつの間にか介護うつになってしまいます。

介護する側がダウンしてしまっては共倒れです。そこで、実際に私もやっているストレス解消法を解説します。

一つ一つは何でもないことですが、その小さな一歩が、大きな影響を与えることもあります。

身体を動かす

朝の散歩、介護の合間のストレッチなど、すきま時間に軽く汗ばむ程度に身体を動かしてみてください

運動で汗をかくと、自律神経に作用して、ストレスの軽減に役に立つと言われています。ただ、在宅で介護をしているとなかなか時間も作れません。そんな時は、ストレッチや、家の掃除など何でも構いません。室内で汗ばむ程度に身体を動かしてみてください。

【日常生活で出来ること】
・朝の散歩に早歩きしてみる
・室内でストレッチ5分
・いつもより広範囲に掃除する

同じ境遇の人に話す

知り合いや、ケアマネさん、誰でも構いません。同じ境遇の人と会話をしてください。愚痴でも、介護の相談でも、何でも構いません。同じ境遇の人ならきっと共感してくれるはずです。

私は、老々介護をなさっているご婦人から

「あ・り・が・と・う たった5文字がいえないのよむかつくわ!」

と、笑顔で話されたことがあります。ものすごく共感してしまいました。

話せる相手がいない時

介護生活は、どうしても閉鎖的になってしまいます。何らかの理由で介護保険をつかえず、ケアマネさんもついていないご家庭方もあるかもしれません。また、周りに介護をしている知人友人がまったくいないかもしれません。

「周りに同じ境遇の人なんていない」
「誰も話せそうな相手がいない」

そんな時は介護者のための公的サービス「リフレッシュ事業」と、「インターネット」を活用します。

リフレッシュ事業
介護者のために、公的機関や委託業者などがリフレッシュできるイベントを開催しています。参加資格は「介護をしている介護者」です。そのため、ここに集まる人はみな同じ境遇の人ばかりです。

介護者同士の情報交換や、ストレス軽減なども目的とされている事業です。開催されるプログラムには、介護の勉強会だけでなく、アロマセラピー、温泉サービス、体操教室など多種多様なものが開催されています。下記のリフレッシュ事業の記事も是非ご覧ください。

インターネット
インターネットの介護関連のサイトや掲示板など、同じ立場の人が集まるサイトが多数あります。実名も伏せて、匿名や偽名で参加することで、同じ境遇の人とコミュニケーションが取れます。

実は、介護で悩む人の50%以上の人がインターネット上に悩みを相談したことがあり、その理由は「介護に悩む人が集まっているから(68.2%)」「自分のタイミングが良い時にいつでも相談できるから(54.5%)」が多数を占めていました。(※1)

キャプスにも匿名の掲示板があります。共感してくれる人はきっといるはずです。
遠慮せずに是非、利用してみてください。

つぶやきたい画面

※1 株式会社エス・エム・エス 安心介護「介護の相談先に関する実態調査」より

寝食を忘れるほどの趣味

これは、一番効果のあったストレス解消法です。介護から離れた時間に、「寝食を忘れるほどに夢中になる」ものを見つけてください。

筆者は、長編小説に夢中になりました。毎日読んでいます。気づいたら朝だったこともある程、読書に没頭していました。

大切なのは介護と切り離した時間と思考です。

親の介護のことばかりで自分を責めることを中断し、全く違う思考に浸る時間を作ってあげてください。

介護を離れる時間を作る

24時間、365日介護することは不可能です。

一人の時間を作るためにも、デイサービスやショートステイなども利用してみましょう。

今は、夜中でもスタッフが朝まで常駐し見守るサービスもあります。日中ならデイサービスなどの施設、夜中なら見守りサービスなど臨機応変に利用して自分時間を作り出しましょう。

介護から離れる時間を作るため、自宅で受けられる介護サービスがあります。こちらの記事も是非ご覧ください。

頑張りすぎない

「こうしなきゃいけない」と、自分を追い詰めていませんか?

「〇〇でなければいけない」はクセのような思考です。

介護は70点で良しとしましょう。

また、介護関連の書籍や用品でもヒントはたくさんあります。ちょっとした言葉や便利グッズで頑張りすぎる思考の矛先を変えてみましょう!

心のひと休みに、手にとってみてください。

おすすめの書籍

頑張りすぎないと言われても、何から始めていいのかわからないなら、こちらの2冊をおすすめします。

「親の介護は9割逃げよ」
黒田尚子 (著)

ファイナンシャルプランナーの著者が書いた介護全般の1冊。タイトルに逃げろとありますが、そのままの意味とは少し違います。
親を介護している世代へ向けた内容です。お金の管理の仕方、介護施設について、相続など。全部を背負わないでいいんだ!と思えるほど、知識がギュッと詰まった一冊です。

新生ヘルプマンケアママ!(著)くさか里樹
プロレスラー兼ヘルパーの母親が、介護の現場で起こる様々な問題をコミカルに描いています。

レスラーでもあるシングルマザーの主人公が、末期がんの男性を介護するなかで、愛人問題⁈や人生の後悔など、バタバタ介護と育児に奮闘するお話。「長文は読めない」という方には、漫画でサクっと気軽な気分転換におすすめです!

まとめ

親子だからでてくる介護の悩み・ストレス。意外と蓄積されていきます。

介護のストレス解消には
・汗ばむ運動
・同じ境遇の人に話す
・没頭できる趣味をもつ
・介護と離れる時間を作る
・頑張りすぎない


この5つが一番役に立ちました。介護うつになる前に、ストレスと上手に付き合っていきましょう!

また、私たちキャプスには介護の有識者や、看護師の有資格者など「介護の専門家」が多数在籍しています。公式LINEでは、それぞれの専門家たちが、出来る限り質問にお答えいたします。もちろん無料です。

「親の介護が限界、どうしたらいいの」
「聞いてみてもいいのかな」

怖がらず、介護の悩みの第一歩は相談からです。そんな方も是非、公式LINEをご登録くださいませ。

投稿者プロフィール

音野 響
音野 響
元銀行員。40代副業ライター。
得意分野は介護と金融
時々犬(愛犬家・証券外務員2種保有)

脳卒中による半身麻痺、
大腸がんなど病気のオンパレードで
認知症状も増えてきた父親の介護を
10年以上やっています。

モットーは「毎日明るく」マンガと小説好き。
介護ストレスと上手に付き合っています。

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