親の介護で結婚できない。介護を理由に、結婚を諦めるべきなのか

介護の悩み

親の介護で結婚できない。せっかく結婚したいと思える相手と出会えた、またはこれから出会いを探そうとしている。それなのに親の介護が必要になってしまった。介護を理由に、結婚を諦めるべきなのでしょうか。

親の介護があると結婚できない?

親の介護をしていると結婚できないのではないかと思う人も多いのではないでしょうか。
運命の出会いともいえる相手に出会うことができたけれど、親の介護もあり、もしかすると受け入れてもらえず、結婚できないかもしれない…。そんな悩みを抱える人も多いでしょう。
高齢化や晩婚化が進み、多くの人が同じ悩みを抱えています。結婚したいと思える相手と出会えるタイミングで介護が必要な年齢と被り、婚約までも至らずに途中で諦めてしまう人も少なくありません。

介護に費やす時間

親と仲が良い人は、親を看なくてはという考えから結婚を諦めてしまう人もいます。
一般的に介護は、1日の大半を費やすイメージがあり、実際、介護度が上がるにつれて、介護者の負担が増します。

しかし、実際に介護をしている人にアンケートを実施した結果、時間的にみると1日の大半を費やしているというわけではないようです。
総務省が実施した平成28年度社会生活基本調査で、家族を介護している人が一日でどのくらい介護に時間を費やしているかのアンケートを行ったところ、男性は2時間32分で女性は2時間28分、性別に関係なくおおよそ2時間半の時間を使っていることが分かりました。介護に費やす時間は主に食事や入浴などのようなときで、1日の中で2時間半という結果でした。

実際の介護に多くの時間を費やしているというよりは、いつ呼ばれるかわからない、いつ介助を必要とされるかわからない、場合によっては転倒や徘徊の危険など、「いつ」起こるかわからないから「いつでも」身構えておかないといけないという点から、時間を拘束されている感覚になっていまいます。

介護を担ってもらいたい人は誰?

このように「いつでも」親のことを考えていなければならない、「いつでも」親の介護ができる状態でいなければならないという不安から、結婚もできないという考えになりがちです。

しかし、一般的に親の介護は子供が担うというイメージや考え方がある一方、このアンケート結果をみてみましょう。
「もし自分に介護が必要になったとき、誰に依頼したいか」というアンケートに対し、
男性は1位が配偶者、2位はヘルパーなどの専門家そして3位が子供。
女性は1位がヘルパーなどの専門家で2位が子供、そして3位が配偶者という結果になり、介護は子供よりもヘルパーなどの専門家に頼みたい人が多いことが分かっています。

自分自身ではどうでしょうか?子供の性別にもよりますが、女性の私の場合、(恥ずかしさから)息子ではないほうがいいなと思いますし、同性のヘルパーさんなど、プロの方がいいなと思っています。

介護サービスをしっかり利用することで結婚もできる!

介護サービスは在宅で介護を行うために作られた支援サービスです。
訪問、通所、入所など、さまざまなサービスが整っています。
介護サービスを利用することで、時間的・身体的・精神的な負担は大きく軽減されます。
介護サービスを利用しながら仕事や家庭と介護を両立している人は多くいます。親を施設に入所させるということにうしろめたさを感じる人も多いですが、一番は、子供自身が幸せであることを親も望んでいるのではないでしょうか。
在宅で介護をしていたときよりも余裕が生まれたことで、親との関係が良くなったというケースも多く見られます。

自分自身でなんとかしようと思い詰めず、介護サービスに頼ることが大切です。

介護と結婚の両立

介護には、元々の親と子の関係性が深く関わります。

介護をしてほしいのか、できるだけ迷惑をかけたくないと思っているのか、子供の立場と親の立場では大きく考え方が異なります。
まずは、親子でしっかりと話をし、協力しあえる兄弟がいるなら兄弟も含めて負担の割合を話し合うことが大切です。結婚相手のことを想っているからといって、その人の親を介護できるかというと難しい場合はあります。
その場合、自分たちの生活と、親の介護はできる限り離して考えることも必要です。

それぞれの生活を尊重しながら、相手の気持ちを尊重しながら検討することがポイントとなります。

最後に

介護サービスを活用したり周囲の人々に協力を求めたりすることで、介護の負担は減らすことができます。

親の介護で結婚できないと諦めてしまう前に、諦めずに済む方法を探し、自分の人生も結婚を諦めない選択肢も持っておいてください。

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投稿者プロフィール

りんご
りんご
5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。
現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。

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