親の介護で働けない場合の金銭的サポートと孤立しないための方法

親の介護で働けない人は多くいます。介護をきっかけに離職し、なかなかその状況から抜け出せず、金銭的に困窮してしまうこともあります。この記事では、親の介護がきっかけで働けない場合の金銭的サポートと社会から孤立しないための方法についてまとめています。

親の介護で働けない!と思ったら

できれば介護をしながらでも仕事を両立することが金銭的にも精神的にも負担が減らす一番の方法ですが、親の状態や希望、介護者自身の状況によってそれがかなわないこともあります。
もし、今現在は仕事をしていて、もう働けそうにないなと思っているのであれば、少しだけ立ち止まって対処法を考えてみてください。

・介護サービスをできる限り活用する
・介護休暇や介護休業を利用する
・自費サービスを利用する
・レスパイトケアを利用する

もう既に検討されている場合はスルーしてくださいね。
介護に時間が取られるようになり、仕事を休みがちになった、休みをもらいにくくなったという場合は、介護サービスの利用について再検討の時期かもしれません。
介護認定を再申請し、利用できるサービスの上限を上げてもらえる可能性もあります。

また、そういった手続きのために必要な休みを介護休暇の制度を利用したり、最大93日まで利用できる介護休業の制度もあります。介護休業の場合は、条件により介護休業給付金といって、休業中の給与が保証される制度もあります。

介護サービスは上限まで利用している場合は、自費サービスを利用することもできます。金銭的な負担は増しますが、将来的なことを考えると離職せずにこうしたサービスを活用するのもひとつです。

 

レスパイトケアとは、被介護者を一時的に施設へ入所させたり、入院させたりすることで、介護者の心身の回復をはかるものです。
利用を検討される際は介護サービス事業者に相談してみてください。

このように、「これ以上介護と仕事を両立できない。働けない」と考えている場合は、まだ対処できる方法があるかもしれません。
一旦離職してしまうと、金銭的に厳しくなったり、介護が落ち着いてもなかなか復職ができないなどリスクがありますので、できるだけ両立できる方法を探してみてください。

親の介護で働けない場合の金銭的サポート

先に述べたように、働きながら介護休業制度を活用し、93日という期間を使いながら在宅介護の準備を整える方法が一番ではあります。
その間は、条件はありますが給与保証もあり、落ち着いたら復職ができるというメリットがあります。

完全に離職した状態になると、まず、収入という面ではなくなりますが、介護サービスの利用には補助があり、被介護者本人の収入に応じて1~3割の負担で済みます。

また、高額療養費制度など、かかった介護費用の補助制度はいくつかあります。
ただし、支出を減らす(もしくは支出が戻ってくる)制度であり、収入を得るものではないので注意が必要です。

最終的な手段として、生活保護がありますが、これは、不動産などの財産がなく、親族の金銭的支援が受けられない、同居家族がいる場合、同居家族も働くことができない状態にあるなど、まさに「最終的な手段」としてしか受けることができません。

こうしてみていくと、負担を軽減できる制度はありますが、親の介護が理由で働けなくなった場合の金銭的サポートとしてはあまり有効なものがないと言えるでしょう。

親の介護で孤立しないための方法

親の介護に費やす時間が増えてくると、どうしても孤立してしまいがちです。
仕事を辞めてしまうとなおさら社会と離れ、どんどん内にこもってしまう可能性があります。
介護は身体的にはもちろん、精神的にも負担が大きく、「介護うつ」という言葉があるほどに自分を追い詰めてしまうものです。

そんなとき、孤立しないためにはできるだけ多くの人に頼り、愚痴や相談できる相手を作ることです。
地域包括支援センター、ケアマネジャー、ヘルパーさんなど、介護の専門家はたくさんいます。あなたと同じ状態の介護者も多く出会われていることでしょう。
そうした人に頼り、相談することで、自分では気づけない対処法を知ることができるかもしれません。

また、例えばツイッターや、掲示板など、家の中でも人とつながることができるツールがあります。
介護当事者でないとわからない気持ちを吐き出したり共有するだけでも心が休まり、ストレスが軽減することもあります。

介護は自分ひとりで担わなくてもいいのです。たくさんのサービスや人に頼り、自分らしく生きられるよう道を見つけられるといいなと思います。

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