介護中の「ねぎらいの言葉」気持ちをほぐす3人からの言葉とは?

介護の悩み

介護中に「ねぎらいの言葉」をかけられることはありますか?

介護が当たり前になると、ねぎらわれないことや感謝されないことに悩むときもあるでしょう。このコラムでは、「ねぎらいの言葉」に気持ちが楽になった筆者の体験をご紹介します。

介護が続く毎日が少しでも楽になるよう、ぜひご覧ください。

介護をどのように続ける?ねぎらいの言葉がない日々

介護を優先に生活していると、心と体の疲れを感じることがあります。

なぜならば、介護中は自分の行動や言葉を我慢することが多くなり、ストレスを感じやすくなるからです。

また、家族の介護は当たり前と思われることも多く、ねぎらわれずイライラがつのるからです。

厚生労働省による平成22年国民生活基礎調査の概況では、「同居の主な介護者の悩みやストレスの状況」について示されています。同居の主な介護者について、日常生活での悩みやストレスの有無をみると、「ある」60.8%、「ない」22.7%となっています。

厚生労働省 平成22年国民生活基盤調査の概況より引用

性別にみた同居の主な介護者の悩みやストレスの有無の構成割合(平成22年/厚生労働省HP資料を参考に作成)

多くの方がストレスを抱えながら、毎日の介護に向き合っていることが分かります。

このコラムを読んでいるあなたも、ねぎらわれない介護にストレスを感じているのかもしれません。

ねぎらいの言葉がなかった介護

7年前に父が倒れて、突然介護が始まりました。

右も左も分からないまま、母やケアマネージャーと協力して、父中心の生活を築き上げることになります。

はじめは夢中になって、以下の生活を整えます。

  • 週5日のデイケア
  • 塩分を控えた食事づくり
  • 服薬の管理
  • 定期的な通院

父の介護が当たり前になったころに、ふと社会から取り残されたような孤独と頑張っているのに報われない気持ちに気づきます

「ずっと続く介護がつらい」

「自分の時間が限られていて、ストレスがたまる」

父の時間軸に合わせた生活は、自分の時間が隅に追いやられているような悲しく、つらい気持ちになったからです。

父は元気なころから、気持ちを言葉にするのが苦手でした。
ましてや、病気をしてからは余計に口数が減り、ねぎらわれたり、感謝されたりすることはほぼありません。

父も自分の病気を受け入れ、介護される身になった現実との葛藤で苦しんでいたのかもしれません。

お互いに自分のことで一生懸命だったゆえに、家全体が沈み、重苦しい雰囲気が漂っていました。

それでも、介護は続きます…

しかし、思い悩みながら介護を続ける私たち家族に、少しずつ変化が起こりました。

介護のストレスに悩んでいる方は、こちらもご覧ください。

「ねぎらいの言葉」をかけられた体験

介護をする中で、さまざまな立場から「ねぎらいの言葉」をかけられた体験を紹介します。

1「家族から」の感謝の言葉

1つ目は家族からの言葉です。

家族からのねぎらいは、何よりも大きな喜びです。
なぜなら、一番近くでその奮闘を見ているから、余計に心に響くのです。

夫の単身赴任と筆者の出産が重なり、1度出た実家へ戻ることになりました。
当時、上の娘が2歳。介護が始まって4年目でした。

下の息子が生まれたばかりで余裕のない私に代わり、父に娘の子育てを手伝ってほしいと次のことを頼みます。

  • 絵本の読み聞かせ
  • 遊び相手
  • 夕方の散歩の付き添い(筆者もともに)

父は麻痺がありながらも子育てに協力してくれたおかげで、次のような変化が見えてきました。

  • 足腰が強くなる
  • 歩くのが速くなる
  • 大きな声が出せる
  • 滑舌がよくなる

孫にせがまれると嬉しいようで、父も懸命に娘に付き合ってくれました。

父の変化に、今度は母から感謝されるようになりました。

母に貢献できるのは、私の何よりもの喜びです。

私も気づいたときには母をねぎらい、感謝の言葉を伝えるように意識しました。

すると、母も喜び、少しずつ家の雰囲気が良くなったのでした。

2 「ケアマネージャーから」家族へのメッセージ

2つ目に、家族以外の人からの言葉です。

外部の方からのねぎらいの言葉は、励みにつながります。
なぜなら、家族の行動をよく観察し、変化に気づけないと言葉にできないからです。

ある日、ケアマネージャーが言いました。

「できることが増えましたね!これもご家族の手厚いサポートのおかげですね。」

孫とのお世話をすることで、父の生活にメリハリがつき、できることも増えて、表情も明るくなっていきました。
そんな家族の頑張りをいつも見てくださり、言葉にしては励まし、褒めてくれたケアマネージャー。

介護は出口のないトンネルのようで、道中では変化に気づきにくいものです

ときには、ケアマネージャーに愚痴を言ったり、世間話をする中で、自分たちが行っていることを言葉にすることで思考を整理していました。

ケアマネージャーもその経過を観察し、言葉で伝えてくれたことで、筆者も家族も変化に気づけるようになりました。

家族以外からねぎらわれると、今まで大変だった介護が肯定され、ホッと安心します。
見守ってくださるケアマネージャーには感謝です。

3 「自分から自分に」ねぎらいの言葉

最後は自分です。

自分から自分への言葉は、誰からも声をかけられず、浮かばれない気持ちになるときに大きな支えとなります。
なぜなら、自分の頑張りを一番知っているのは、自分だからです。

1日の終わりに、できたことを振り返ります。

ポイントは小さいこともどんどん挙げることです。

  • 父を散歩に連れ出せた
  • 娘のごっこ遊びに付き合ってもらった

父に娘のお世話を任せることで、父の機能向上につながることを実感しました。さらに、子育てをサポートしてもらえることで、感謝の気持ちがわきます。

父をサポートしているようで、サポートされている。

1日の中で行動したことを挙げると、自分の頑張りに気づけて、思った以上にさまざまなことに取り組んでいることを認識できます。

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プラスの言葉をかけて、気持ちを楽にしよう

介護が続くと、自由な時間が少なくて、心が疲弊することもありますよね。心が爆発しそうな、逃げ出したいような気持ちに襲われることもあります。

そのようなときは、思いを吐露して「ねぎらいの言葉」をかけてもらったり、自分にかけたりすることで気持ちを楽にしませんか?

ねぎらいの言葉、プラスの言葉をかけられるとなぐさめられます。

同居の介護は、自分の時間を提供することで成り立っています。

あなたがいるだけで介護者は生活でき、今日も一日を過ごせるのです。

ご自身をねぎらって、自分も家族も大切にして、過ごしていきましょう。

私たち家族もお互いをねぎらい合いながら、試行錯誤していきたいと思います。

投稿者プロフィール

冨田裕子
冨田裕子
父が脳卒中により、介護生活がスタート。
メインの介護者である母をサポートしながら、2人の子育てに奮闘しています!孫育てをリハビリ代わりにして、今日も家族で力を合わせて過ごしてます。

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