親の介護をしたくない!親の介護は義務?介護から逃げる方法

介護の悩み

親の介護をしたくないと思うことは多くの人であります。親の介護は義務なのでしょうか?
考えてみましょう。

親の介護をしたくないと思うことはダメ?

親の介護をしたくないと思うことはダメではありません。
多くの人がこの問題に頭を悩ませています。親とはいえ、いろいろな関係性があります。仲良くない、むしろ嫌いだという場合も多くあるでしょう。
私の周りにも、親との仲が悪く、介護どころかお葬式にも出たくないというような親子関係の人もいます。
お互い人間ですから、意見が合わない、これまでひどい仕打ちをされてきたということもあるでしょう。
それが、突然介護が必要になるということは大変負担です。では、親の介護は義務なのでしょうか。

親の介護は義務?

民法877条によると、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
とあります。
扶養の義務とは、自身の力だけでは生活が困難な場合、配偶者や一定の親族を助ける必要があるということです。

すなわち、身体的に不自由になった場合など、自立した生活が難しい場合には、介護する必要はあります。

もしも扶養義務を怠った場合、親族から民事裁判を起こされると、法律的に罰されるケースもあります。しかし、自分の生活を犠牲にしてまで扶養する必要はありません。「できるが、しない」という場合についてということです。

親の介護をしたくない場合のルール

扶養義務があるということはわかりました。
それでもどうしても事情があり、介護をしたくないという場合はどうしたらいいのでしょうか。

兄弟や親族としっかり話し合う

ひとつは、兄弟や親族がいる場合、しっかりと話し合うことが必要です。あなたと親の間に大きな溝がある場合、親もあなたに対して介護して欲しくないと思っている可能性もあります。
介護は家族であっても恥ずかしさを感じる場面があります。普段から関係性が悪い間柄で、排泄介助や体を密着させるような介助はとても苦痛に感じることもあるでしょう。

もし、兄弟や親族がいて、そういった介護を担ってくれそうな人がいれば、事情を話してお願いする必要があります。
しかし、自分はしたくないから、というだけでは必ずトラブルになります。
そうした場合、金銭的な負担を担うなど、他の部分でしっかりとサポートするということを伝えましょう。

できる限りのサポートをする

前述のように、他に介護を担ってくれる人がいるならば、金銭的な面でしっかりとサポートすることが大切です。
他にも、介護には多くの負担があります。
介護は思っている以上に大変です。身体的にも苦しみますし、介護状態によっては介護者が仕事を辞めたり時短にしたりという負担を強いられることもあります。
自分の時間が削られることによる疲労感やイライラも起こります。
そのような介護する人の負担をできるだけ軽減するためのサポートは最低限するべきでしょう。

介護に口を出さない

介護を担ってくれる人がいる場合、もうひとつ重要なことは、介護に関わることに対して「口を出さない」ということです。
介護は本当に大変です。実際に介護を担わない人が「そのやり方はダメだ」「もっとこうしたらいい」など、口を出すと、介護している側は精神的にとても辛くなります。
介護を担う人の大変さは、介護をしない人にはわかりません。
もし、自分は「介護をしたくない」「しない」という状況であれば、介護をしてくれる人には敬意を払い、しっかりとその他の部分でサポートすることで、良い関係性を保てるでしょう。

介護をしない方法

もしも、介護をお願いできる人がいない場合、施設に入所してもらうということもできます。
ただし、費用の負担は在宅よりも大きくなります。
介護施設にもいろいろな種類があり、自立度や費用など大きく差があります。
お互いに壁があったり、介護すること、されることに抵抗がある場合は、プロの介護者に任せて距離を置くことで、いい関係を保てることもあります。
介護される側である家族の意向も聞きながら、介護施設という選択肢も検討するといいでしょう。

後悔のない選択を

家族にはいろいろな形があり、家族だから助け合わなくてはという考えだけでは成り立たないこともあります。
ただ、数年経ってから「あのときこうしておけばよかった」と思っても引き返せないこともあります。
自分の生活を犠牲にしてまで、自分の気持ちを押さえつけてまで介護を担う必要はありませんが、介護がきっかけで関係性を修復できる可能性もあります。
直接的な介護ではなくとも、多くを介護サービスにお願いしたとしても、自分のなかでよくやったと思えることも必要な場合もあります。
きっと同じような気持ちで介護に向かっている人も多くいます。たくさんの介護サービスもありますから、それに頼りながら、後悔しない選択をしていただけたらいいなと思います。

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投稿者プロフィール

りんご
りんご
5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。
現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。

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