ケアマネージャーは病院付き添いできる?介護保険適用の条件は

介護の豆知識

仕事や家事でどうしても都合がつかない場合、ケアマネージャーに親の通院の付き添いを依頼できるのかどうか気になる方は多いでしょう。
そこでこの記事では、ケアマネージャーに病院付き添いをお願いできる「通院介助」について紹介するとともに、通院介助が介護保険に適用されるのはどんなケースなのかを詳しく解説します。

ケアマネージャーに病院の付き添いはお願いできる?

通院付き添いは基本的にはケアマネージャーの職務範囲外です。しかし、ケアマネージャーが利用者の通院に同行しているケースは少なくありません。その理由は以下の3つです

・医師から具体的な指示や指導を受けたり、医師に利用者の生活情報を提供したりするのに効率的であるため
・利用者が医師に必要な情報を提供できなかったり、医師の説明が理解できなかったりするため
・頼る家族がいないので、ケアマネージャーが家族代わりに付き添う必要があるため

しかし、前述した通り、このような病院付き添い業務は職務範囲外なので介護報酬が発生せず、ケアマネージャーの大きな負担となっているのも事実です。

とはいえ、事情があってどうしても病院付き添いができない…という方も少なくないでしょう。そのようなときに利用できる通院付き添いサービスが、訪問介護サービスでホームヘルパーが行う「通院介助」や、介護ボランティアが行う「介助サービス」です。

通院付き添いサービスを利用する方法

通院介助や介助サービスはいったいどのようなものか、利用するにはどうしたらよいのか、それぞれ詳しく解説しましょう。

ホームヘルパーによる「通院介助」

通院介助とは、ホームヘルパーによる通院付き添いサービスで、利用者が医療機関に通院するための移動介助のことです。介護保険サービスとして通院介助を利用する場合には、いくつかの条件があります。
通院介助の利用を希望する場合、まずはケアマネージャーに相談しましょう。相談を受けたケアマネージャーが通院介助の必要性を確認すれば、ケアプランに組み込まれます。その後、サービス提供している事業所と契約を交わし、サービス利用開始となります。

自治体や企業、ボランティアによる「介助サービス」

企業や自治体、ボランティアによる「介助サービス」を利用するのもひとつの方法です。例えば、企業の病院付き添いサービスでは、通院付き添いのほか、診察時の付き添い、入退院時の身の回りのお世話などを代行してくれます。こちらのサービスは自費なので、料金はかかりますが申し込めば誰でも利用可能です。料金は時間やサービス内容によって異なります。
また 、自治体やNPO法人などが提供している介助サービス、病院付き添いサービスを利用することもできます。支援内容も市町村によって異なるので、事前にボランティアセンターなどに問い合わせるとよいでしょう。

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通院付き添いで介護保険が適用される条件

前述した通り、介護保険サービスとして通院介助を利用するには2つの条件があり、誰もが該当するとは限りません。ます。まずひとつ目の条件が要介護認定1~5に認定されていること。また、ケアマネージャーが通院介助の必要性を確認して、ケアプランに組み込んでいることです。

そのため、要支援1~2の認定を受けている利用者さんは、介護保険サービスとして利用するのは難しい、といえるでしょう。
また、通院のために家から出かけ、帰ってくるまでのすべての行動が通院介助に該当するわけではありません。たとえば、病院内でのトイレ介助は介護保険の適用範囲内ですが、待合室での待機時間は介護保険適用外です。
これは、病院内での介助は介護保険ではなく医療保険の適用なので、医療機関側が行うべきである、という考え方に基づいているためです。
また、自宅や介護施設以外からの通院付き添いや、途中で寄り道したりした場合も介護保険の適用範囲外となるので注意が必要です。

介護保険が適用される場合の料金

では、通院介助に介護保険が適用された場合、通院付き添いの料金はどれくらいになるのか解説しましょう。

徒歩や公共交通機関を利用する場合
徒歩もしくは公共交通機関で通院した場合は、訪問介護サービスの中の「身体介護」に該当します。
自己負担が1割の料金は以下の通りです。

・20分未満…167円
・30分以上~1時間未満…396円
・1時間以上…579円+30分ごとに84円加算

例えば通院で往復3時間かかった場合の料金は、915円となります。

介護タクシーを利用する場合
介護タクシーを利用する場合は、介護保険の中の「通院等乗降介助」が適用されます。自己負担が1割の場合、1回当たりの料金は99円です。ここに、運賃・介助費用・介護器具のレンタル料などが加算されます。トータルでどれくらいの料金がかかるのか、事前にサービス事業所に確認しておくと安心でしょう。

通院付き添いにかかる介助者の交通費は利用者さんの自費

バスやタクシーを利用した場合、利用者及び病院付き添いサービスを行うヘルパーの交通費は、原則として利用者側が負担します。しかし、これは明確に介護保険制度に定められているわけではないので、事業所がそれぞれ対応を定めたうえで、利用時に書面等で説明を行います。

また、介護タクシーの運賃も介護保険は適用されません。介護タクシーは一般のタクシーよりも装備が充実しているので、料金が割増しになっているケースがあるので注意しましょう。「通院付き添いの料金が思いのほか高かった…」ということがないよう、通院介助を利用する際は事前に交通費を確認しておくことが大切です。

まとめ

親の病院に付き添えない場合、通院介助や介助サービスを利用することができます。しかし、それぞれ料金やサービス内容が異なるので、事前に親が利用対象になるのか、どのようなサービスが受けられるのかをしっかり確認しておくことが大切です。ボランティアや介助サービスを上手に活用して、ストレスをためないようにしましょう。

りんご

りんご

5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。 現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。

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