親の介護で病院の付き添いがストレスに感じるあなたへ|病院の付き添いでストレスをためない方法をご紹介

介護の悩み

「親の介護で病院の付き添いが大変」
「病院の付き添いでストレスをためたくない」

親の介護で大切な「病院受診」は多くの方が定期的に行っているのではないでしょうか?

1日がかりとなってしまうことの多い病院受診は、付き添う方も大変ですよね。

この記事では、病院の付き添いがストレスに感じる原因と病院の付き添いでストレスをためない方法をご紹介しています。

ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

病院の付き添いがストレスに感じる原因 

介護では「病院の付き添い」をすることが多いと思います。定期的に受診をし診察や検査、薬をもらってきますよね。通院の頻度は人によると思いますが、筆者の父も定期的に病院へ行っているので、病院へ付き添うことがあります。

以下では、筆者の経験をもとに「病院への付き添いでストレスに感じたこと ベスト3」をご紹介していきます。

筆者と同じように感じている方、結構多いのではないでしょうか?

スケジュール管理が大変(仕事を休みにくい)

働きながら親の介護をしていると、病院の付き添いのために仕事を休むことがありますよね。働いている場合、親の病院受診日と会議などの日程が重ならないように考慮する必要があります。また、職場によっては、繁忙期や人員不足などの理由で仕事を休みにくい場合もありますよね。

筆者も働きながら子育てをしているので、スケジュール管理が大変です。

筆者の場合、主に母が父の病院へ付き添っています。事情があって、父の病院へ付き添うことになった場合は、自分の予定に加えて子どもの予定も管理しないといけないので、スケジュールを組むのが大変です。

病院の待ち時間が長いので疲れる

病院を受診するときは、予約をしてから受診されますよね。ですが、病院で受付をしてから診察までの待ち時間が長いと感じることはありませんか?おまけに診察後、会計までの待ち時間もあります。

病院の待ち時間は長い!これが筆者の感想です。

場合によっては予定の時間通りに診察されず、30分以上待つときもあります。自宅から病院までの通院時間もありますので、1日がかりです。

待ち時間が長いと、付き添う人も診察される本人も疲れますよね。

予想外のトラブルが起こる

急にトイレへ行きたくなったり、院内の移動中疲れが出てしまったりと予想外のトラブルが起こることもあります。

トイレへ行きたくなってしまった場合、自宅などの使い慣れているトイレとは勝手が違う場合もありますので、介助する側も大変です。また、失敗などで衣服が汚れてしまうこともあるかもしれません。

自分が予想していなかったトラブルが起こったときに、どう対処するのか判断することが大切です。

病院の付き添いでストレスをためない方法 5選

病院の付き添いでストレスをためない方法を5つご紹介します。

通院は身体の状態を維持していくためにも必須です。病院の付き添いをあなた一人の仕事と抱え込まないことが大切です。

あなたの状況と比べながら、参考にしてみてくださいね。

家族に頼ろう

病院の付き添いへ行くためには、病院の診察時間内に自由に動ける方や普段の状況をよく知っている方に負担が偏ってしまいがちです。

一人で抱え込まず、頼れる家族がいる場合は家族に頼ってみましょう。

筆者の場合は、家族間でメッセージのやり取りをしています。普段の様子を報告しあったり病院への付き添いが困難な場合は「〇/〇、父の病院へ付き添える人~?」などとメッセージを送ったりしています。そうすると、家族の中で予定の空いている人が「わたしが行くよ~」という内容を返信します。

メッセージをやり取りすることで日々の状態の記録にもなりますので、おすすめです。

介護保険のサービスを利用しよう

介護保険には、通院時に助かるサービスがあります。

通院介助

通院等のため、指定訪問介護事業所の訪問介護員等が自分が運転する車への乗車または降車の介助をしてくれるサービスです。

サービスの範囲は以下のようなものになります。

  • 移乗等の介助
  • 乗車前もしくは降車後の屋内外の移動の介助
  • 通院先もしくは外出先での受診等の手続き

対象者「要介護1~5の方」「ケアマネジャーが必要と考え、ケアプランに組み込まれている」方が対象となります。

介護保険タクシー

病院などへの送迎サービスとなります。「介護保険事業者指定番号を取得している」タクシー運営事業者が行っていますので、介護保険適用のサービスとなります。

似たような言葉で「介護タクシー」とありますが、こちらは介護保険適用のサービスではないので注意しましょう。

対象者「要介護1~5の方」「ケアマネジャーが必要と考え、ケアプランに組み込まれている」「電車やバスなどの公共交通機関に1人では乗車できない方」となります。

介護保険の認定を受けている方はケアマネジャーさんに、まだの方は地域包括支援センターなどで相談をしてみましょう。

代行サービスを利用しよう

介護保険サービスが使えない方や介護保険サービスでは足りない方は、民間の代行サービスを探してみましょう。

介護保険外のサービスになりますので費用は高めですが、家庭の状況に応じたサービスを組んでもらうことができます。

病院への付き添いだけでなく診察室の中まで同行したり、ご家族の希望の方法で利用時の様子を伝えてくれたりと幅広く対応してくれます。

サービスの内容や料金は会社ごとに違いがあるので、一度内容を確認してみてくださいね。

特に最近人気なのが、「わたしの看護師さん」。通院等の付き添いを看護師さんが代行してくれるサービスです。自費のサービスなので少し料金は高くなりますが、もしものときも看護師さんが付き添ってくれていると思うと安心です。また、お医者さんが症状や薬の説明をする際も、看護師さんだからこそ詳しく聞いてもらえるというメリットもあります。

訪問診療ができる病院を探そう

かかりつけ医などで「訪問診療」に対応してくれるか聞いてみましょう。

病院へ通う負担がなくなるので、要介護者にとっても病院へ付き添う方にとっても負担が軽くなります。また、訪問診療と似たような言葉に「往診」とあります。こちらは、定期的に医師が診察に来てくれるわけではないので注意が必要です。

訪問診療:計画的・定期的に自宅などに医師が訪問し、診療を行う

往 診 :急変の際など、不定期に自宅などに医師が訪問し、診療を行う

訪問診療では、「病院への通院が困難な方」「自宅などでの在宅酸素やカテーテルなどの医療管理が必要な方」「自宅で緩和ケアを希望されている方」などが対象です。薬の処方、点滴や人工呼吸器の管理等の医療措置などを行ってくれます。

番外編~我が家の場合~:受診と薬をもらう日を別にする

筆者の場合は、受診日と薬を受け取る日を別日にしたり、家族間で「病院に付き添う人」「薬を受け取りに行く人」などと役割を分担することもあります。

病院の付き添いをすべて一人で行うことに比べ短時間で済みますし、要介護者・病院へ付き添う人の負担も軽減されます。診察で待って、薬の受け取りでも待つなんて大変ですよね。

薬を受け取ってくるだけなら、仕事帰りにパッと済ませることができます。ポイントは、「事前にみんなでスケジュールの共有」と「誰が何をするのかの役割分担を明確にしておく」ことです。

ただし、緊急で薬が欲しい場合や処方薬がなくなってしまう場合、処方箋の有効期間内に薬を受け取れない場合はおすすめしません。

訪問介護サービスでも「薬の受け取り」をやってくれるので、ケアマネジャーさんに相談してみるのもおすすめです。

あなたが病院に付き添ってくれることを感謝している要介護者の方は多い

デイケアで作業療法士として働いている筆者ですが、利用者さんとよくこんな会話をします。

利用者さん「昨日、病院受診の日だったよ」

筆者「そうだったんですね。病院受診は大変でしたね。病院受診後の疲れは残っていないですか?」

利用者さん「大丈夫だよ。息子(娘・お嫁さんなど)が連れて行ってくれたからね。先生の説明も一緒に聞いてくれたし助かったよ」

定期受診や急に受診が必要になったとき、ご家族と一緒に病院へ受診される方は多いです。そして、みなさん決まって「助かった。安心した。ありがたい」と感謝の言葉を口にしています。

高齢になると、診察の時に医師の説明が聞き取りにくい場合や理解しにくいこともあります。そのような時に頼れるご家族が一緒だと要介護者の方も心強いですよね。また、病院で言われたことを教えてくれるご家族もいるので、わたしたち職員も助かりますし、ご家族とのコミュニケーションのきっかけにもつながります。

筆者が利用者さんと話していて感じることは、お子さんが一緒に病院へ付き添ってくれることに対して感謝をしている方が多いということです。

病院の付き添いでムリをしないようにしよう

病院受診は、親の身体機能を維持していくためにも大切です。ですが毎回、病院の付き添いをあなた一人で行うことは大変です。

病院の付き添いでムリをしてしまっては、あなたが倒れてしまうかもしれません。ムリをしたりストレスをためたりしないように上手に周囲やサービスを活用してくださいね。

こちらもおすすめ

介護をしているとどうしても心身の疲労が溜まりがち。そんなときは本を読んだり、同じ経験をしている人に話を聞いてもらうというのもおすすめです。いい出会いがありますように。ぜひのぞいてみてくださいね。

投稿者プロフィール

山田 あきこ
山田 あきこ
複業中のママライター。
作業療法士として介護施設で働いています。
Twitterで介護に関する情報を発信したり、脳梗塞で倒れた父の介護をメインで行っている母の体験談を電子書籍にし出版しています。

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