親が高齢になると、病気やケガをすることが増えますよね。場合によっては自力で通院するのが難しく、誰かの付き添いが必要になるケースもあるでしょう。とはいえ、仕事をしている場合は、家族の病院付き添いのたびに休むのは大変です。そこでこの記事では、親の通院の付き添いで仕事を休むべきタイミングや、付き添えないときの対処法をご紹介します。
どんなときに仕事を休んで病院付き添いするべき?
「仕事を休むと周りに迷惑がかかる」と悩む人は多くいます。定期的に通院する場合は、なおさら毎回付いていくのは難しいですよね。ここでは、仕事を休んでも病院に付き添ったほうが良いケースを4つご紹介します。
検査入院 をするとき
必要な治療方法を見極めるために、検査入院を求められることがあります。当日は治療を行うことはなく、心電図や血液検査、X線検査などの検査だけです。検査結果が当日に出るときは、医師の説明を聞くために病院に付き添うことをおすすめします。
検査入院が分かった時点で、「どのような検査を行うのか」「検査結果はいつ出るのか」を確認しておきましょう。診断結果が後日に出るのであれば、診断結果を聞く日に仕事を休んだ方が良いです。
麻酔を使う検査や治療をするとき
検査・治療によっては麻酔を使用することがあります。麻酔を使うと、ふらつきや血圧低下、吐気などの症状が出るケースがあります。帰宅時の安全を配慮して、病院の付き添いが必要です。
手術をするとき
新型コロナウイルスの感染対策として、お見舞いを禁止している病院は多くあります。しかし、病院によっては手術時の付き添いが可能です。どんな小さな病気やケガであっても、手術となれば不安はつきものですよね。付き添いができれば、手術を受ける親の不安に寄り添ってあげることもできるでしょう。
入院するとき
病状によっては入院中に容体が急変することも考えられます。そのため、医師から入院の付き添いをすすめられる場合もあるでしょう。また付き添いの必要がないとしても、書類の手続きや着替えの受け渡しなど、定期的に病院へ行く必要があります。必要に応じて仕事を休み、病院に付き添うと良いです。
親の病院に付き添うべき理由
仕事を休んで親の病院に付き添うべき理由はいくつかあります。付き添い人にもメリットがあるので、ぜひチェックしてください。
医師との伝達ミスを防ぐため
病気の症状や診断結果、治療の見通しなど、診察ではいろいろな話が出てきます。たとえ認知症の症状がなくても、1人で行った結果、内容の聞きもらしがあるかもしれません。「結局病状はどうなのか」「治療の方向性はどうなるのか」が分からず、病院で再度説明を求めるケースは少なくありません。二度手間を減らすためにも、親の病院に付き添うことをおすすめします。
病状を正しく説明できるため
痛みの有無や箇所など、病状を正しく説明することが診断・治療には不可欠です。しかし、親だけでは医師の問いかけに対し、正確な情報を伝えられないこともあります。家族が同席していれば、普段の様子や病状などを話せます。正確な情報があれば、医師も的確な診断ができるでしょう。
生活の注意点などの説明を受けるため
病気によっては家庭生活で注意すべきこともあります。たとえば、食事制限や禁煙などです。親にとって都合の悪い治療方針であれば、家族には秘密にするかもしれません。しかし、治療を効果的に進めていくためには、家庭での協力は不可欠です。通院に付き添っていれば、生活の注意点を聞けるので、適切なサポートができるはずです。
ほかの家族へ情報共有するため
配偶者や兄弟、親族など、病気の状態を心配している方は他にもいると思います。病院に付き添っていれば、ほかの家族への情報共有も簡単です。病状を正確に伝えることで、通院付き添いの手伝いをお願いできる場合もあるかもしれません。
どうしても仕事が休めない…どうしたらいい?
親の病院に付き添いたいけど、仕事を休むのが難しいときもありますよね。そんなときは、次のような方法を試してみてはいかがでしょうか?
介護保険を利用する
病院への移動手段がないときや、支払い時に不安があるときは、介護保険の利用がおすすめです。介護保険で訪問介護を利用すれば、通院・移動時の介助をお願いできます。ただし適用範囲は通院・移動時だけのため、診察室への同席を依頼できない点には注意してください。
家事代行サービスやボランティアに依頼する
公的サービスを使うのが難しいときは、一般のサービスやボランティアを利用してみましょう。家事代行サービスの一環で病院の付き添いを行っている企業があります。また少数ですが、通院介助のボランティアを依頼できることもあります。ただし、家事代行サービスは介護保険対象外の自費サービスなので、費用がかかる点には注意しましょう。
ほかの親族に頼る
自分だけで介護をしていくのは限界があります。そんなときはほかの親族を頼るのも手です。どうしても都合がつかないときは、配偶者や兄弟などに通院の付き添いをお願いすると良いでしょう。日頃から親族で情報共有を図っておくと、いざというときに頼みやすいですよ。
まとめ
家族の病院付き添いで仕事を休むのは、職場に迷惑がかかったり、思うように仕事が進められなかったりするデメリットがあります。しかし、症状を正確に把握でき、治療方針を医師から直接聞けるのは大きなメリットでしょう。通院の付き添いも含め、介護は1人で抱え込まず、早めに介護保険や公的サービスなどの利用を検討するのがおすすめです。関係機関への相談を通して、あなたに合った方法が見つかるといいですね。
投稿者プロフィール
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5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。
現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。
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