家族の介護で知っておきたい給付金は?介護で仕事を休業しても取得できる

介護の豆知識

家族の介護で知っておきたい給付金のことについて。これは匿名であることを条件に自身の介護体験を語ってもらうコラムです。

自宅での介護が始まった

私の親が介護が必要となったとき、私と夫で親の面倒を見ることになりました。
親が高齢のため自身で歩くことができなくなってしまったこともあり、在宅で介護をすることになったのです。
自分たちの生活もあり、ずっと在宅での介護は難しいだろうと、将来的には施設を考えましたが、金銭的な問題ですぐには難しく、それまでの期間、家で介護をすることになったのです。私も夫もフルタイムで働いていたので、介護と仕事の両立ができるのかとても不安でした。

いざ介護を始めるとやはり急な体調不良や通院に対応したりと、仕事と介護を両立することに難しさを感じ始め、今後仕事に復帰することを前提として、介護休業を取得することにしました。私が勤めていた勤め先は福利厚生が手厚かったのでとても助かりました。
今まで私も夫も介護の経験が無かったので、最初のうちはどうしたらよいものかわからず、いろいろな本を読んだり、インターネットで検索して調べたり、介護経験のある友人に聞いたりして介護のことを学びました。介護保険やそのサービスの利用方法はもちろん、調べていくうちに、介護疲れで自身の生活や心身が壊れてしまうケースも多いことや、お金の面でも大変な思いをしている方も多くいることを知ることができました。

介護にかかるお金って意外に多い・・

介護にかかるお金は自己負担は少ないといえども、介護サービスの利用や日々の生活費、全額自費で購入しなければならない介護用品など、意外と多いものです。親の年金や貯金からというのが基本ですが、年金は生活費に充てていましたし、初めて母の通帳を見ると貯金もそれほど多くなく、日々の介護費用を全額母親の負担にはできそうにないと感じました。
私たちが一部負担するにしても、私は介護休業を取得したので給料もなくなり、自分たちの生活もあるので困っていたところ、家族の介護をする際に、給付される給付金があることを知ったのです。

それは介護休業給付金です。
介護休業給付金は、家族の介護するため介護休業を取得する際に支給されるお金で、給料の67%が保証されるというもの。介護に専念しながら、満額ではないものの給料を保証してもらえる制度というのはとても助かりました。

介護休業は、正社員だけではなくパートやアルバイトなどの雇用形態でも、雇用期間が1年以上で、要介護状態の対象家族を介護している従業員であれば取得できます。ただし、休業期間後に必ず職場復帰することが条件なので、今は介護にしっかりと時間を使いたいけれど、お金の不安はあるし、落ち着いたら仕事復帰をしたいと考えている方にはぜひ活用してほしい制度です。

介護休業について

通算で最大93日間まで取得可能ですが、介護休業給付金は介護休業期間中に就労した場合、就労した期間が10日以上あるとその支給単位期間は支給されないということでした。また、以下の場合は取得できないので注意が必要です。

取得できない条件
・入社してから1年未満 ×
・申請日から93日以内に雇用が終了する場合 ×
・一週間の所定労働日数が2日以下である場合 ×


また、この給付金は介護休業が終了してから支給されるものになります。とても助かる制度ではありますが、すぐに支給されるものではないので、注意が必要です。
給付申請は必要書類を持ってハローワークへ行くだけ。申請期間は介護休業終了日の次の日から2ヶ月後の月末までです。

介護をするうえで、さまざまな公的サービスを利用できます。一部負担で利用できたり、医療についても高額療養費制度など、できるだけ費用負担を抑えるための支援は整っています。
できるだけ人の世話になりたくない、公的支援に頼りたくないという人もいるでしょう。しかし、介護は終わりが見えず、抱え込んでしまうと自分自身の生活や心身の健康を崩してしまうことも多くあります。
私は幸い一緒に介護をサポートしてくれる夫がいましたが、話を聞いてくれる存在があるだけでもとても助かりました。
金銭的・体の負担・心の負担、困ったときにはまずは地域包括支援センターなどの公的機関に相談をしてみることで受けられるサポートについて教えていただくことができます。

これはあくまで私自身の体験に基づく話ですが、この情報がどなたかの助けになれば嬉しいなと思っています

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