私たちは20年に渡り出張理美容業を営んできた中で、高齢もしくは介護を必要とされる方に頭皮のトラブルを多く見てきました。特に寝たきり方に多い頭皮トラブルが、枕やクッションとの摩擦による髪のもつれです。
ヘアケアの基本はブラッシングから
髪のもつれは放置しているとツバメの巣のように塊になってしまい、シャンプー(洗髪)さえ困難になってしまいます。
また、高齢者は体内の水分や皮脂が少なくなりやすく頭皮が乾燥しやすい為、細菌感染の原因になります。そのまま放置してしまうと、汚れやにおいが発生し、さらに不衛生な状態が続いてしまいます。
そうした頭皮のトラブルを避ける為に、定期的なヘアケアとしておススメするのが「ブラッシング」です。
基本はブラッシングの効果とは
ブラッシングには以下のような効果があります。
- 頭皮や毛髪に付着した角質(フケ)や塵埃の汚れを取り除く
- ブラシの刺激によって血行を促進し、毛髪をほぐす
- シャンプーを円滑にする
頭皮の汚れを浮き上がらせシャンプーの泡立ちが良くなり、頭皮や毛髪の汚れが落としやすくなります。また、寝たきり状態であっても定期的なブラッシングにより髪のもつれを予防・改善することが出来ます。
お身体が不自由でご自身ではメンテナンスが難しい場合でも、ちょっとした時間にブラッシングを行ってあげるだけで頭皮環境のトラブルを減らせます。
丁寧なシャンプー(洗髪)の方法
最後にブラッシングを含めた丁寧なシャンプーの方法をお伝えします。
- 丁寧にブラッシングをします
⇒頭皮や毛髪の汚れを浮き上がらせます。 - 38度前後のぬるま湯でしっかり素洗い(指の腹を髪の毛の間に入れて軽く動かす)をします。
⇒これで汚れやほこりの8割が落ちます。熱すぎる湯だと乾燥や皮脂の分泌促進が起こってしまうので、しっかり温度調整しましょう。 - シャンプーが頭皮にしっかり届くよう、マッサージしながら頭皮の汚れを落とします。
⇒シャンプーは頭皮を洗うものです。血行活性化、抜け毛予防に効果あり。シャンプー量の目安はショートヘアで100円玉大、ロングヘアはその3倍。 - しっかりすすぐ。シャンプー成分が地肌に残ると、かぶれや毛穴のつまりの原因になります。
⇒すすぎ時間の目安は3~5分です。
シャンプーはつい、ゴシゴシ洗いがちですが、まずは丁寧にブラッシングをした後にぬるま湯で素洗いすることが大切です。その後適量のシャンプー剤を手のひらで泡立てて、頭皮を洗うイメージで優しくマッサージをしながら洗います。
まとめ
ヘアケアは大切だとわかっていながらも、ついおそろかにしてしまいますよね。特に自分の頭皮のことでなければなおさらです。
手遅れになる前に、定期的なヘアケアとしてブラッシングを是非取り入れてみて下さい。
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2つの空気層でベッドの上でも洗髪をすることができます。頭がすっぽりと入るように設置、洗髪し、上からお湯をかけます。
排水チューブの下にバケツ等を置いておくと簡単に排水ができ後片付けも容易です。空気栓から空気を入れて本体を膨らませ、 水位が上がらないよう水の流量を調節しながら洗髪を行います。
洗髪パット
穴の開いている側がベッドの端にくるよう設置し、下にバケツ等を置いて準備します。
洗髪後、ゆっくりとお湯をかけ、髪を流します。ペットボトルなどでお湯をかけることでこぼれにくく、上手に洗髪ができます。
投稿者プロフィール
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ベラミの訪問カット(有限会社ベラミステーション)
お客様インタビューしたり営業したりチラシつくったりシステム作ったり髪切る以外ほとんどやる人
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