ヘルパーさんに服薬介助として薬のセットをしてもらうことを気軽に頼んでしまいがちですが、実はヘルパーさんの行う服薬介助にはルールがあります。
この記事では、ヘルパーさんが行うことができる服薬介助の基本と、薬の飲み忘れの原因や支援方法を紹介しています。
ヘルパーができる服薬介助はどこまで?
そもそも、服薬介助とはどういった内容なのでしょうか。
医療行為にあたる部分もあるため、お願いしてもできないことがあります。
これぐらいやってくれてもいいのに…。と思う前に、きちんとヘルパーさんの仕事について理解しておきましょう。
ヘルパーができる服薬介助
ヘルパーさんが行うことのできる服薬介助は、「準備・薬を飲むサポート・確認」です。
正しい服薬時間に、適切な薬を、決められた量で準備・服薬を促し、必要に応じて服薬のサポートをするということです。
軟膏塗布・湿布貼り・座薬挿入・点眼は医療行為に当たらないとされています。
ヘルパーができない服薬介助
まず、写真にあるように、薬を一包化されていないパッケージ(PTPシート)から出して準備するという行為は、医療行為とされ、禁止されています。家族が行うことは問題ありませんが、仕事としてヘルパーさんが行うことはできません。
このように、一包化されているパッケージから取り出して準備するのは医療行為とされておらず、ヘルパーさんにも手伝ってもらうことができます。
また、ご家族の容態が安定していなかったり、医師や看護師の経過観察中の場合、また、専門的な配慮が必要な場合は、ヘルパーによる服薬介助を行うことはできません。
服薬により体調が悪化したり副作用が起こる危険性があるからです。
必要に応じて担当ケアマネや看護士、担当のお医者さんに確認をすると良いでしょう。
薬の飲み忘れの原因と支援の方法
それでは、高齢者の薬の飲み忘れの原因について確認しておきましょう。
薬の飲み忘れが多い理由
高齢になれば脳の機能が衰えてくるため、認知症でない方でも身近なことを忘れてしまうことはよくあることです。
認知症になると、脳の海馬に障害が起きます。
海馬は、新しく入ってきた情報を記憶し、整理する働きをもっていることから、障害が起き始めたころには、直近で起きたことや聞いたことから忘れやすくなります。
薬の飲み忘れも、この海馬に障害が起きることで問題が顕在化してきます。
しかし、毎回忘れてしまう、忘れた自覚がないとなると、支援の必要性が出てきます。
特に、高齢者の多くは、複数の薬を服用しているケースが多く、薬の飲み忘れや飲み間違いなどは、命の危機にもつながりかねません。
では、実際にどのように薬の飲み忘れの支援をすればよいのでしょうか?
次の章で、薬の飲み忘れを支援する3つの方法を紹介していきます。
薬の飲み忘れの3つの支援方法
薬の飲み忘れが多い場合には、まずはその方の症状や生活、行動パターンを観察することが大切です。その上で、対処方法を考えていくと効果的な支援ができるでしょう。
ここでは、薬の飲み忘れの3つの支援方法を紹介していますので、状況を踏まえた上でぜひ参考にしてみてください。
1. 飲み忘れたことに気づける環境を作る
例えば認知症が進行してくると、薬の飲み忘れだけでなく、薬を飲み忘れた自覚もなくなってきます。
そこで、支援の際には、薬を飲み忘れたことに気づくように工夫することが大切です。
例えば、お薬カレンダーを見える場所に置き、薬を飲んだか見てすぐにわかるようにします。
または、飲んだ薬の袋を入れる箱を用意しておいて、そこに「薬は飲みましたか?」とメモ書きを置いておくのも効果的です。
認知症は、耳で聞いた情報は忘れやすい特徴があるため、このような目で何度も確認できるような環境作りができるとよいでしょう。
2. 薬はできる限りまとめてもらう
高齢者の多くは、さまざまな疾患の薬を処方されています。
しかも、それぞれの薬が同じような薬袋に入っていて、薬の名前は小さな文字で印字されているケースがほとんどです。
認知症に患った方が、このような複数の薬を管理して、服薬するのは非常にハードルが高いといえるでしょう。
しかし、ヘルパーは、服薬支援はできても薬の管理はできません。
そのため、複数の薬が処方されている場合は、薬剤師または看護師に相談をして、薬を一包にまとめてもらうとよいでしょう。
3. 薬の時間にコールする
認知症は、物が覚えられない・忘れてしまうなどの記憶障害をはじめ、時間が場所がわからないなどの見当識障害も早期にでやすい症状です。
薬の飲み忘れでも、飲むことを忘れるという記憶障害に加えて、飲む時間がわからないという見当識障害が原因となっていることがあります。
そのような様子がみられた場合には、お薬カレンダーやお薬箱の近くに、録音アラームを設置して、薬の時間に「薬の時間です」などとコールがなるようにすると、薬の時間を認識しやすくなります。
録音アラームは通販サイトなどで2,000円前後で買えるものも多くあるため、見当識障害の症状が見受けられた場合には、アラームの設置をご家族に相談してみるとよいでしょう。
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キャプス厳選!おすすめのお薬カレンダー5選
高齢者の薬の飲み忘れを防ぐのに非常に効果的なのは、目に見える場所にわかりやすく薬を設置しておくことです。
上に述べたように、お薬カレンダーに薬をセットすることは医療行為となるためヘルパーさんはできません。
しかし、適切にお薬カレンダーに薬がセットされていれば、服薬介助としてカレンダーをチェックし、声かけをしてもらうことはできます。
お薬カレンダーは薬の飲み忘れ予防に非常に効果的なアイテムです。
そこで、ここからは、キャプスおすすめのお薬カレンダーを5つ厳選して紹介していきます。
カレンダーの様式は、壁掛けタイプだけでなく箱型、持ち歩き型などもあるため、生活や行動パターンなどに合ったものをぜひ見つけてみてください。
カレンダーポケット(壁掛け)
商品名 | カレンダーポケット |
価格 | 3,520円(税込) |
サイズ | 縦500mm×横545mm |
ポケットサイズ | 縦75mm×横75mm |
カレンダーポケットは、1か月分の薬をまとめて管理できる月間お薬カレンダーです。
大きさは、縦500mm・横545mmで、高齢の方でも見やすいサイズとなっています。
曜日はカードが差し替えができるので、月が替わっても使いまわせます。
お薬ポケットカレンダー(壁掛け)
商品名 | お薬ポケットカレンダー |
価格 | 1,628円(税込) |
色 | ネイビー・ホワイト |
サイズ | 縦500mm×横390mm |
ポケットサイズ | 縦50mm×横83mm |
お薬ポケットカレンダーは、1週間分をまとめて管理できる週間お薬カレンダーです。
高齢の方が、薬を飲んだか一目で確認ができるようにポケットは透明になっています。
また、1日に複数回服薬が必要な場合にも、すぐに手に取れるように、ポケットは朝・昼・夕・寝る前と4つに分かれています。
お薬ポケット1週間(壁掛け)
商品名 | お薬ポケット1週間 |
価格 | 2,640円(税込) |
サイズ | 縦575mm×横370mm×厚さ25mm |
お薬ポケット1週間(ハローキティ)は、キティちゃんのかわいいデザインがほどこされた週間お薬カレンダーです。
ポケットは透明でUVカット仕様となっているので、日が当たる部屋でも薬を守れます。
一番下のポケットは取り外しができるため、外出やデイサービスに行くときには、そのまま持って行くことができます。
お薬管理ケース(箱型)
商品名 | お薬管理ケース |
価格 | 1,518円(税込) |
箱 サイズ | 縦322mm×横222mm×高さ85mm |
1マスサイズ | 縦69.5mm×横23.5mm×高さ79mm |
お薬管理ケースは、箱型のお薬ケースで、1週間分のお薬を時系列で管理できます。
最大28マスに仕切ることができ、1マスは分包紙サイズで便利です。
仕切りを外すと、吸入器や軟膏なども収納できます。
お薬ケース(壁掛け・持ち歩き)
商品名 | お薬ケース |
価格 | 1,155円(税込) |
色 | 青・赤 |
展開時サイズ | 縦421mm×横125mm |
折りたたみ時サイズ | 縦85mm×横125mm×高さ20mm |
お薬ケースは、コンパクトにお薬を収納できるケースです。
1日複数回、服薬が必要な方でも使いやすいように、ポケットは、朝・昼・夜・寝る前の4区分になっています。ポケットのひもはガイドロープにして力が弱い方でも容易に開閉が可能。
ケースは壁に掛けるだけでなく、丸めて持ち歩けるので、デイサービスや外出の際には、そのまま持って行くことができます。
まとめ
ヘルパーさんは支援が必要な方の生活をサポートしてくれる重要なお仕事ですが、お仕事だからこそ、そこにはルールがあり、そのルールに則って介助しなくてはなりません。
これぐらいはいいだろう、これぐらいしてくれてもいいのに、と思ってしまうこともありますが、「うちだけ」「私だけ」「これぐらい」はNGです。
気持ちよく、そして安全に介助していただくためにも、ヘルパーさんの仕事についてしっかりと理解しておくことが必要です。
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