講座11時限目『歴史探訪』 広島城下街歩き

 城下を歩けば、今と昔を読み解くキーワードが見えてきます。中国地方各地には多くの城下町があります。
その土地、その土地の歴史文化を色濃く残している街をあなたも歩いてみませんか?
その前に、山崎流歴史探訪街歩きの極意を伝授しましょう。

まずは、歴史探訪の七つ道具


 昔の旅人になったつもりで歩いてみましょう。その為には旅の事前準備が必要です。江戸時代には、すでに諸国隅々までを載せた「旅行用心集」なる旅行ガイドブックがあったそうなので驚きです。
まぁ、今回は現代街歩きですから、それほどたいそうなものは要らないかもしれませんが下記が「歴史探訪七つ道具」です。

① 歴史マップ
各地の城下町には市町村で作製して、観光協会や公民館等で配布しているところが多いので事前に手に入れておきましょう。

② 飲み物
だいたい2時間くらいのコースが多いので、途中の水分補給が必要です。
映画やテレビでも江戸の時代の旅人が竹の水筒で水を飲んでいますね。今と一緒ですね。

③ 帽子と雨具
天気はいつ変化するか、わかりません。雨具は必須です。

④ 歩きやすい靴
昔はさしずめ「わらじ」と言ったところでしょうが、現在は履きなれたスニーカー等がおススメですね。

⑤ 電話
連絡用に携帯電話があると安心です。

⑥ カメラ
記録用の必需品です。

⑦ メモ用紙
気がついたことや後で調べたいこと等を記録しておくために。

さあ、出発です


 前置きはそれくらいにして、広島にお住いの方や観光に来られた際の「広島城下街歩き」をご紹介します。広島の中心地、紙屋町交差点そごう百貨店前からスタートしましょう。

 今は、電車通りとなっている広い道ですが…実は、そこは広島城の外堀でした。私達は外堀の内側に立っていると言う訳です。
紙屋町地下街シャレオを通り県庁側に通じる壁面には、工事中に見つかった外堀の石垣がモニュメントとしてデザインされています。

内堀から馬出し


 広島城正門入り口の内堀にかかる橋を渡ると、お城全体から言うと四角ばったりがあります。そこは二の丸と言われる場所でお城の構造上重要な場所だそうです。

 二の丸を取り囲むようにある建物は主に武器庫と使っていたようで、その二の丸自体が大河ドラマ「真田幸村」で話題になった「出丸」の役目であり、馬出しで馬や兵士の前線基地としての役割があったそうです。

本丸へ向かう


 二の丸から橋を渡っていよいよ本丸へ入ります。その橋を渡り切った石垣に注目すると意外な発見があります。そうです、石垣に貝が付着しているのが見つかります。きっと、海の近くから石を運んだ現れでしょう。

 中御門をくぐり本丸下段の広い場所に出ます。天守閣に向かって左側に広島護国神社があります。天守閣はまだまだ先ですが、本丸上段はまた一段高くなっています。かなり広いスペースですが、そこには明治のころに造られた広島大本営跡も見れます。

 実は広島城跡地には、江戸・明治・大正・昭和・平成の歴史遺産が多く残っています。今回は江戸時代に特化して巡ります。

天守閣は3代目?


 新聞記事でも掲載されていましたが、広島城の天守閣は三代目だそうです。初代の天守は残念ながら原爆の影響で崩壊しました。元々国宝だったそうです。
二代目は広島城跡で開催されたイベントで造られた期間限定の天守。その後、正式に再建されたのが現在の天守閣と言う訳です。

有名な福島正則事件の現場


 天守閣を見て堀に沿って裏御門の方に進むと、何やら崩れかかった石垣の跡が見つかります。これが、かの有名な福島正則改易の原因とされる石垣です。
災害で崩れかけた石垣を幕府に断りもなく修理したという事で責任を取らされ、広島から信州川中島へ移されてしまいます。その後に入城したのが浅野家です。以来250年を経て明治となります。

縮景園と大石内蔵助ゆかりの地


 裏御門を抜け橋を渡ると、護国神社の大鳥居があります。そのまっすぐ先には浅野家の別邸縮景園があります。その庭を造ったのが浅野広島藩家老上田宗箇です。また、橋を渡りそのまま内堀に沿って細い歩道を進むと本丸と二の丸の長い塀があります。水もに映えとても素敵で、一番のお気に入りのスポットです。

 少し先に目をやるとテニスコートが目に入りますが、その辺りがあの忠臣蔵で有名な大石内蔵助の子ども大三郎の屋敷があったと言われています。内蔵助の妻りくは忠臣蔵事件後、芸州浅野家に招かれ、成長した息子大三郎も千五百石の高禄で召し抱えられたそうです。

番外編


 広島一番の繁華街本通りは西国街道でした。江戸時代も多くの店が並び賑やかだったと思われます。電車通りを市役所あたりまで下ると鷹野橋交差点になります。そこは昔お殿様の鷹狩りの場所だったそうです。橋の跡が残っています。

 もう少し千田町の方まで行くと、その辺りは入り組んだ海だったそうで常夜灯が残っています。海を航行する船の灯台の役目もしていたのかもしれませんね。

終わりに


 今回は、紙屋町から広島城をぐるっと回る約2時間のコースをご紹介しました。見所がたくさんあるので、各時代変遷の歴史まで訪ねて歩くと半日でもたらないでしょう。普段何気なく通り過ぎている街並みも、ゆっくり資料を見ながら回ると意外な発見の連続です。

 冒頭にご紹介した歴史探訪七つ道具も必須ですが、もし観光ボランテイアガイドさんがおられたら案内して頂くのが一番のおススメです。短時間に効率よくその街を知ることができると思います。

【広島余暇生活開発士・山崎勇三さん活動情報】
【広島県内】


・9/22 全国レクリエーション高知大会研究発表
人生100年時代の余暇シフト作戦~21世紀版「船中八策」
・10/6、7 中区千田町広島大学跡地公園 パークスポーツ体験会
・10/10  AM 生協ひろしまマナビカレッジ「余暇マイスター」入門講座
PM 生協ひろしまマナビカレッジ「街歩き~西国街道」体験
・10/13 AM 安佐南区佐東公民館 「温泉講座」
・10/20 終日 東区緑化センター 「ジャンボバルーン遊び」
・10/21 終日 安芸区瀬野川公園 「クッブ大会」
・10/25 PM 浜田市島根県立大学 「温泉地活性化の考察」
・10/27 PM 西区古田公民館 「いきいきプラチナ塾~日本刀の歴史」

【次回ラジオ放送日】
2018年10月23日(火)

NHKラジオ第一「おはよう中国」
(毎週月〜金曜 午前7:40〜7:58)
▼山崎さん放送テーマは
「スウェーデン生まれクップってなあに?」
※テーマや放送内容は突然変更することもございます。ご了承ください。
——————————————————————————————-
【次回更新  講座12】
ラジオ放送翌日、2018年10月24日(水)予定
~ラジオでの話をよりくわしく、こぼれ話もあるかも?!~

歴史探訪街歩きの極意
「七つ道具」を持参して、その土地の歴史文化を知れば
街歩きがもっと楽しくなる!

   

profile


講師
山崎勇三(やまさき いさみ)
日本余暇会理事長。中高年の健康や生きがい作りを応援しようと「健康デザイン研究所」を設立し、新しいスポーツを通じた交流や孫育て講座、秘湯の紹介など幅広く余暇の楽しみ方を伝えている。
  

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