サラリーマンなら定年は誰にも必ずやって来ます。
当人にとっても大きな出来事であるのはもちろん、妻や家族にとっても、一つの転機になるものです。
◎夫はなにをすべきか?
◎妻はどんな準備をしておくべきか?
いざ、「そのとき」になって慌てたり、後悔しないために今から考えておく必要があります。
増加傾向にある熟年離婚
ここ数年、離婚件数は減少していますが、反面、熟年離婚は増加傾向にあります。特に同居30年以上に限ってみると3倍近くになり、この増え方は離婚全体の増加率の2倍にもなります。しかも、そのほとんどが妻からの申し立てによるものだそうです。
「我が家では…」と他人事のようにとらえがちですが、定年退職の当日、奥さんから離婚届けを突きつけられる人が、100人に1人の割合で起こる時代はすぐそこにまでやってきています。
定年退職後のハッピーライフを夢描いて長い間働いてきた、男性陣としては想定外の出来事です。これは、緊急課題として「傾向と対策」を練る必要があります。
地域デビューの大先輩
会社人間として長い間家庭や地域を顧みずに働いてきた男性は近所の方に挨拶はすれど「どこの人?」といったケースが多くあります。その間に妻は子育てや地域活動を通じて既に幅広いネットワークを構築しています。
男性陣としての緊急課題に対して「傾向と対策」を得るには、まず身近な妻から学ぶのが早道です。そのためには、夫婦との会話を増やすことが一番大切です。学ぶ訳ですから謙虚な気持ちが必要。今までのように、右から左へ聞き流すスタンスではダメです。
真剣に聞く態度により、地域情報は次々と入って来るはずです。そうした中で近隣の事や家事生活力も深まります。女性陣は「井戸端会議」と称してランチ会やお茶会をたびたび開催しています。たまにはそんな場所にも連れて行ってもらうことで、会社人間だった重い鎧も少しずつ脱げてきます。
妻は名サポーターとして
夫をフォロー
妻として大切なことは、夫の役職だけにこだわらず別な所にも目を向け、夫か自立しようとする努力をサポートしてあげることです。夫がやっと見つけ出してきた趣味や地域活動を、ゆめゆめけなす事なかれということです。それが必ず自分の幸せに返ってきますから(笑)。
また、地域人間の先輩である妻のもう一つの大切な役目は、シャイな男性陣のために、隣人や地域の人を紹介し、うまく溶け込めるようにリードしてあげることです。地域に密着し、お互い理解し合える趣味等を持つと友達の輪を広げることができます。
D夫婦の場合
Dさん夫婦は25歳で結婚して40年、現在65歳です。
夫が定年する3年くらい前に倉庫の奥からエレキギターを引っ張り出してきて、何やらゴソゴソしていたので「何してるの?」と妻が聞くと、学生時代にベンチャーズが好きで、仲間と軽音楽サークルを作って活動していたけど、社会人になり辞めてしまい倉庫に片づけていたんだそうです。その話を聞いた妻が「実は私も学生時代に、ボーカルをしていた」という話になり、初めてお互いの趣味を知ったそうです。
やがてDさん夫婦は練習を始め、「音楽」が共通の活動となりました。2~3年はもっぱら二人だけの練習活動でしたが、そこは昔取った杵柄、そこそこ人前でも演奏できる自信がついた頃、会社OB会の忘年会余興で何か出来ないか?と言われ、うたごえユニット「七福神」初デビューとなりました。
今では色々な所からオファーが掛かるようになり大活躍されています。二人にお聞きしたところ、夫婦円満の秘訣は「音楽活動」のおかげだと話されました。
「余暇」の自立が夫婦円満の秘訣!
一、趣味は夫婦別々でも良い
二、家事能力を身に付ける
三、地域の事は大先輩の妻に学ぶ
四、お互い関心を持つが、干渉はしない
五、健康に留意する
投稿者プロフィール
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日本余暇会理事長。中高年の健康や生きがい作りを応援しようと「健康デザイン研究所」を設立し、新しいスポーツを通じた交流や孫育て講座、秘湯の紹介など幅広く余暇の楽しみ方を伝えている。
健康デザイン研究所
https://www.facebook.com/isami.yamasaki
孫育て検定協会
http://magosodate-kentei.jp/
日本クッブ協会
https://kubbjapan.jimdo.com/
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