ラッパ状の花弁から葯が飛び出し愛らしい!ラケナリア属のネルボーサ

ラケナリア  ‐Lachenalia-

こんにちは!
今回ご紹介する ’ホッと’ 多肉植物は、色とりどりのかわいい花が魅力的なキジカクシ科「ラケナリア属」の仲間たちです。

ラケナリア」は以前ご紹介した「マッソニア」同様、多肉植物のメッカである南アフリカやナミビア原産の球根植物で、近年人気が高まっている「ケープバルブ(南アフリカ・ケープ州原産の球根植物の総称)」のひとつとして栽培・販売されています。
花が美しく持ちも良いため、アレンジ用に切り花として販売されることもあります!

アロイデス(L.aloides)

ラケナリアの多くは、やや肉感のある二枚葉の間から花茎を長く伸ばし、それぞれの品種ごとのカラフルな花を咲かせる姿が一般的です。
しかし、なかには花茎を伸ばさず地際で開花したり、葉の数が2枚以上なる品種もあります。
その種類は全部で約100種とも言われている大きなグループです。

↑花茎を伸ばさず開花するタイプの「エンシフォリア(L.ensifolia)」。花束のような可愛らしい姿です。桃色花タイプも有。

●性質・特徴●

ラケナリアは夏の暑さや乾燥の厳しい地域に生きる植物で、どの品種も夏の間は葉を落とし、’土の中に球根だけ’という姿になって夏を越す性質を持っています。

↑夏場に地上部を全て枯らした姿。

そして暑さが和らいでくる秋口(9月〜11月ごろ)に、また新たな葉を地上に伸ばし始めます。

↑新芽はとても可愛らしく、喜びにあふれています!(個人的感覚)

葉が展開してくると、早い品種は本格的な寒さの前~真冬にかけて開花を行います。(冬咲き品種

↑真冬に咲く「ヴィリディフローラ (L.viridiflora)」ターコイズ色の花が特徴的で人気の高い品種です。

冬咲き以外の品種は、気温が上がってくる3月半ばから5月にかけて花を咲かせます。(春咲き品種

↑春咲きの「ネルボーサ(L.nervosa)」ケープ州南の海岸沿いに自生する品種。ペタっと地面に広がる葉も特徴的です。

ラケナリアの花はどの品種も小さな花が沢山集まって咲く集合花ですが、そのひとつひとつをよく見ると、筒状、壺状、ラッパ状など品種によって様々で、とても面白いですよ。

↑ネルボーサの花。ラッパ状に開いた花弁から葯が飛び出しにぎやかです。

また自家受粉が可能でわりと種がつきやすい傾向がありますので、株を消耗させたくない場合は花が咲いたら早めに根元から切り取って鑑賞用にされてください。
(葉っぱを切ってしまうと光合成ができなくなりますので気をつけて!)

↑上のネルボーサの花を切らずに放置した数か月後の様子。枯れた花弁の中に所々黒く見えている粒が種子です。

もちろん花茎はそのままにしたり、他の花と交配を行って種をつけ、種まきからの新たな栽培を楽しむこともできますよ!(ただし開花まで数年かかります)

種をまいた様子はこちら↓

↑まるでデコポンやカチョカバロ(チーズ)のような形をした種。ポコっとしたこの突起部分から根が出始めます。発芽までは大体1か月弱かかる印象です。

冬咲きの品種は4月ごろ、春咲きの品種は6月ごろには種が取れます。
種が収穫できる頃になると、併せて葉も黄色く変色し始め、また夏に向けた休眠の準備に入ります。


●育て方

休眠期生育期が分かりやすい植物ですので、その時期に合わせた管理を行います。

↑エンシフォリア(冬咲き)の季節ごとの変化の様子

夏場(休眠中)は土中の球根のみという姿で過ごすため耐暑性・耐陰性があります。
地上部に葉がないうちは、軒下など明るい日陰などにおいても大丈夫。水やりも不要です。

になり、葉が見え始めてから次の年の休眠前までは、しっかりと日光にあてます(直射可)。
水やりは新葉が見え始めてから徐々に増やし、葉が伸びきるまでは表土が乾ききったのを目安に、しっかりと行います。
葉がある程度伸びきった後は葉の様子を見ながら週に1回程度、加湿になりすぎないよう潅水します。(しかし乾燥させすぎも根が傷んでしまうので、完全に乾燥させたままにはしないように)

↑ラケナリアは水が切れ始めると葉にハリがなくなるものが多いのでわりと分かりやすいです。

冬場の耐寒性はさほど高くありませんので、日本での露地植えには向かず、鉢植え管理がおすすめです。
霜に当たったり球根が凍ってしまわなければ大丈夫ですが、5℃以下になりそうなときは鉢を室内に取り込んであげると安心です。寒さが続きそうな時は水やりも控えめに。

↑深くまで根が伸びますので、水やりは鉢底から水が流れ出るまでしっかり行います。土表面だけ濡らして終わらないように。

●球根の植え付け植え替えは、生育期直前の秋頃がおすすめ。やや深めの鉢に、球根部が土に隠れるよう植え付けます。
植え替えの際、よく育った株は周りに沢山の球根(仔株)が付いていることがあるので、混み合っている場合は分けて植え付けます。もちろん生育期の際中でも大丈夫ですが、なるべく寒くならないうちがおすすめですよ。

↑地表近くで展開する「プシラ(L.pusilla)」(冬咲き)。小型の品種です。


ラケナリアは生育のサイクルと寒さに気を付ければ、とても育てやすい植物です。
一般的に冬に咲く花はあまり多くありませんので、そういった意味でも楽しませてくれる素敵な植物。

こちらのサイトでもより多くのラケナリアを見ることができますので、楽しんでみてくださいね❁
https://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/lachenalia


春前の一番寒い時期ですので、どうかご無理のないよう、お互い大事なかたのケア、自分自身のケア、頑張っていきましょうね。

-今月のひとこと-

これを書いているのは2月の中ごろなのですが、庭のミモザの蕾が日ごとに膨らんで、段々と黄色くなってきているのを見るのが毎日楽しみです。
毎年思うのですが、春に花を咲かせるため、一番寒い時期に体を動かして準備するというのは、植物とはいえ本当にすごい事だなと感じます…本当に見習いたいものです…Oo。. (:3[▓▓]…

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S.K
広島生まれ広島育ち。進学先の京都で多肉植物と出会いその魅力に触れ、狭小スペースでの栽培に試行錯誤しながらも、父にもらった一眼レフカメラでそれらの栽培記録を収めるように。その後社会人となって10数年、未だ稼いだお金をせっせと緑に変え土に埋める生活が続いている。

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