2枚の葉をぴったり広げた姿が特徴的なマッソニア属。育てやすく種まきから楽しめる

マッソニア -MASSONIA-

今回ご紹介する多肉植物は、キジカクシ科「マッソニア属」の仲間たち!

相対する葉を二枚、地際にぴったりと広げ、その中心部にふんわりとした花を咲かせるユニークな植物です。

黄色いおしべが特徴の「マッソニア デプレッサ」

マッソニアは球根性の多年草で、いわゆる’多肉植物’とは少し見た目が違いますが、原産地がその他多くの多肉植物と同じく南アフリカということもあり、現在お店や多肉イベントなどではそれらと並んで多肉植物のお仲間として販売されています。

真ん中:白い花を咲かせるマッソニア「ジャスミニフローラ」。(周りの二枚葉の苗は別属の「ラケナリア」です。)

マッソニアに特徴的なのは冒頭にお伝えしたとおり「地際に広がる2枚の葉」。その平らな葉で沢山の陽の光を受けるのはもちろん、土中の球根が強い日光で熱されることを防いだり、少ない雨露を株元に集めたりする役割もあるようです。

多くの品種は、暑い夏を迎える前にその葉を落として休眠し、涼しくなる秋頃にまた新たな芽を出して二枚の葉を地際に展開していきます。
冬が始まる頃には葉の展開が落ち着き、その後、葉の基部に蕾を付けて12月頃から次々と開花が始まります。

↑マッソニアの色々なつぼみ。

開花期間は2~3週間と比較的長めに楽しむことができますよ!
また成長するごとに、年々花自体も大きく立派になっていきます。


花が終わった2月~3月ごろには枯れた雄しべや花弁と入れ替わるように種の鞘(さや)がゆっくりと顔を出し始めます。マッソニアは自家受粉(一個体のみで種をつけること)が可能な植物で、結実も容易な印象です。

↑枯れた花の下から鞘が顔を覗かせる様子。


鞘がしっかり熟れると、その後乾燥してふわりと球状に広がり、これまた魅力的な姿となります。
種子はその球状を形作る沢山のカプセルに収まっており、より乾燥が進むと風やその他の刺激でカプセルが分離して、周囲に種がこぼれ落ちていく仕組みとなっています。

↑乾燥しきった種の鞘。中に見える黒い粒々が種子です。しばらく飾っておきたくなる造形美!

マッソニアは種から育てることも容易な植物です。鞘からこぼれ落ちる前に採取した種を、種まき用土を入れた鉢にばら撒き(土はかぶせず)、お水を浅く張ったトレイなどに置いておくと3週間ほどで発芽が始まります。
年々起きてくる葉が大きくなっていくのが楽しいです!
(夏場に休眠するので、種まきは種を収穫後すぐの春ではなく、夏を過ぎた次の秋に行うことをお勧めします。)

↑種まきした苗たち。1年ごとにだんだんと葉のサイズが大きくなっていきます。

○育て方○

梅雨頃〜夏場の休眠時
夏前頃、地際に広がっていた葉が黄色く枯れ始めると休眠の合図です。(枯れきった葉はスポッとつまんで抜けます。)
地上部が全く無くなるこの時期は断水しても大丈夫。陽の光もさほど多くは必要ないので、風通しの良い明るい棚下などにおいてあげてください。(うっかりそのまま存在を忘れないように…)

秋〜冬(生育期)になると、お水をやらなくても自然に土から新芽が顔を出しますので、確認後少しずつ水やりを再開します。頻度は様子を見ながら、2週間に1回程度しっかりと。
また生育期間中はよく陽に当てて(直射日光可)締まった株に育てると色づきも良く、品種ごとの葉の特徴がより出やすいのでお勧めです。

極寒期は球根さえ凍らなければある程度の寒さには耐えてくれます。暖地のわが家では種まき一年目の小さな苗も含め、通年屋外にて冬越ししています(最低-4℃/ビニールで寒風は防いでいます)。
地域によっては夜間のみ室内に取り入れるなど工夫されてみてくださいね。

植え替え
根をいじられる事にもわりと寛容なのでいつでも行えますが、強いて言えば休眠が明ける直前の秋口がおすすめです。
通常の多肉植物よりやや深めの鉢を使い、球根がしっかりと隠れるように用土を被せます。土にもあまりうるさくありませんが、通気性の良いやや細かめの用土がおすすめです。

○主な品種

「マッソニア ロンギペズ Massonia longipes
南アフリカ沿岸部に自生する品種。
凹凸・突起のある葉(緑〜紫色)と、ほんのりピンク色がかるおしべが特徴的です。
「プスツラータ (Massonia pustulata)」というよく似た品種と同じものとされていた歴史があり、現在でも名前が混同されがちなので気をつけます。(プスツラータはおしべが真っ白です。)

「マッソニア ジャスミニフローラ Massonia jasminiflora
南アフリカの南東に広く自生する品種。
’ジャスミンの香りの花’という名前のとおり、開花中室内に取り込むと、お部屋が華やかな香りでいっぱいになる素敵な品種です。(屋外に置くと沢山虫が集まってきます。)

「マッソニア デプレッサ Massonia depressa
南アフリカの半乾燥地帯に広く自生し、花弁の底にゼリー状の蜜を分泌する面白い品種。
マッソニアの多くの品種は虫が花粉の媒介をしますが、デプレッサはこの分泌した蜜によってネズミを引き寄せ受粉作業を手伝ってもらっていることが研究で分かっています。自生地近くのネズミの糞からはこの花粉がしばしば出てくるそう。
参考:Rodent pollination in the African lily Massonia depressaS D Johnson et al. Am J Bot. 2001 Oct. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21669608/


「二枚葉・中心部に花」という比較的似た外見ではありながらも、それぞれに独自の特徴を持つマッソニアの仲間たち。
季節ごとに見た目の変化が大きく、管理方法も分かりやすいので、気負わず楽しんで育てやすい植物です。多肉専門店やネットショップ、各種植物イベントなどが主な入手先となりますので、機会があればぜひ覗いてみてくださいね❁

ー今月のひとことー

徐々に寒さが増してきましたが、お風邪などひかれていませんか?
わが家の犬(写真は子犬時代)に「そろそろ冬将軍が来るよ~」と伝えると、「えっ!くる!?」という顔をして慌てて玄関に迎えに行き可愛いかったです(^^;)冬将軍は玄関から…

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S.K
広島生まれ広島育ち。進学先の京都で多肉植物と出会いその魅力に触れ、狭小スペースでの栽培に試行錯誤しながらも、父にもらった一眼レフカメラでそれらの栽培記録を収めるように。その後社会人となって10数年、未だ稼いだお金をせっせと緑に変え土に埋める生活が続いている。

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