2018年のSPOT

 広島でこのカタログを制作しているキャプスは、広島平和記念公園から歩いて25分のところにあり、スタッフも広島出身者がほとんどです。以前から地元に貢献できることはないかと考えていたところ、「折り鶴」にちなんだ取り組みを始めることにしました。

#1 「キャプス折り鶴プロジェクト」スタート!


広島の困りごとを解決しよう! がきっかけ

 キャプスは印刷会社であり、当社の相談役(田河内秀子)はキャプスチャンネルに登場する「今日のヒデコちゃん」その本人です。毎日あらゆるところに顔を出し、行動範囲の広い相談役の活動のひとつが「折り鶴ノートプロジェクト」の活動です。「広島の困りごとを解決する」という目的で地元の中小企業家有志が、ピースマインズヒロシマという団体を発足し、その中心的活動が「折り鶴ノートプロジェクト」です。

 このプロジェクトは、広島平和記念公園内にある「原爆の子の像」に捧げられた千羽鶴を再生し、学習ノートとして世界中の子どもたちに無料配布する活動です。今年の1月に学習ノートが完成し、「平和の伝承と実現」というテーマに向かって動き出しました。

キャプスも全面協力、折り鶴の輪を広げよう!

 じつは、今回配布したカタログの巻頭に「折り紙」をはさんでいます。みなさん、気づきましたか!? この折り紙は学習ノートと同じ千羽鶴を再生して作ったものです。折り紙をよく見てください。いろいろな色の小さな破片がありますよね。この破片が「原爆の子の像」に捧げられた千羽鶴の一部です。

 折り紙をはさみ込む作業をお願いしたのは、前回のカタログで登場いただいた「広島南作業所」のみなさん。キャプス手帳の封入や宛名シールの貼り付けを段取りよく、チームワークを発揮して作業されています。今回はいつもと異なる作業ではありましたが、折り紙ということもあり、いつにも増して楽しそうに手を動かしてくださいました。さぁここから「キャプス折り紙プロジェクト」のはじまりです(詳しくは4ページへ)。

#2 千羽鶴からノートと折り紙を作り、世界の子どもたちに無償配布!


「原爆の子の像」モデルの禎子さんと千羽鶴

 「折り鶴ノートプロジェクト」の代表である川野登美子さんは、「原爆の子の像」のモデルである佐々木禎子さんの同級生です。1945年8月6日、2歳だった川野さんと禎子さんは被曝しましたが、外傷はなく小学校へ入学。6年生の時に禎子さんは原爆症で入院し、9ヵ月後に亡くなりました。入院中、千羽鶴を折っていた禎子さんの姿を川野さんは鮮明に覚えています。「サダちゃんが入院した当時、愛知県の高校生が日赤の原爆症患者に千羽鶴を贈っていました。なぜ千羽鶴なのかとサダちゃんが看護婦さんに聞くと、辛いことや病を鶴がどこかに飛ばしてくれるのよと言われたそうです。だからサダちゃんは病気が治るようにと、一生懸命鶴を折りました。手足に斑点が出て、痩せていくなか命をかけて折っていたんです」。禎子さんが亡くなった後、川野さんとクラスメートはサダちゃんのために何かしなければと募金を募り、クラスメートによって始まった募金活動は、広島の子どもたちに広がり、更には全国へと拡大していったことで「原爆の子の像」が造られました。この像には、原爆で亡くなったたくさんの子どもたちの霊を慰め平和を築くという想いが込められています。今では、世界中から千羽鶴が献納されるようになりました。

佐々木禎子さんと親友だった川野登美子さんは、原爆の語り部としても活動中

千羽鶴を再生紙にした「平和おりひめ」

 広島市にある木野川紙業。社長の陣場さんはおばあさまや親戚が被爆者で、幼い頃から当時の話を聞いて育ちました。東京で30年以上勤めた後、広島に戻ってから広島市が折り鶴の保存に困っていたことを知り、折り鶴の再生事業に取り組むことを決意。「平和への想いが詰まった折り鶴を別の形で生かしたい、想いだけでスタートしました」と話す陣場さんは、約4年かけて再生紙「平和おりひめ」を開発しました。2011年の東日本大震災以降、岩手県陸前高田市で行われる東北復興祭用に毎年再生紙を送り、参加者が復興の願いを込めて千羽鶴を折っているそうです。木野川紙業が開発した再生紙を学習ノートに採用したのが、当社の相談役です。印刷会社なので日々たくさんの紙見本を目にするなか、「平和おりひめ」のやさしい手触りとかわいさが気に入り、ノートが完成しました。

千羽鶴から再生紙を作った木野川紙業の陣場健さん

「原爆の子の像の台座に刻まれている言葉」

これは僕らの叫びです。私たちの祈りです。世界に平和をきずくための。

平和記念公園に集まる1000万羽の折り鶴

 毎年、1000万羽、10トン以上もの千羽鶴が平和記念公園に贈られます。その千羽鶴を製紙工場に運んで再生する前に、まず神主さんがお清め式をします。そして千羽鶴についている糸や留め具を手で外してから破砕し、ベースの白い紙の約10%にあたる量を配合(一回につき約5000キロ)して再生紙が作られます。白い紙に別の色の破片が入ることから、紙をすく工程で「わざと不良品を作るようなもの」と木野川紙業の中川さんは言います。

 現在、再生紙「平和おりひめ」は厚みや形を変えて一筆箋や名刺、広島市立の幼稚園や小・中学校の卒業証書などにも使われています。再生紙を使うことや鶴を折るということは、広島にいる私たちが平和への想いをより広く、もっと世界へ羽ばたかせる活動になると考えます。

何度も試作品を作って「平和おりひめ」を完成させた木野川紙業の中川悦陽さん

●再生紙「平和おりひめ」で作った学習ノートと折り紙を世界中の 子どもたちに無料配布する団体

●ノートには佐々木禎子さんと原爆の話、川野登美子さんのメッセージ、 鶴の折り方を日本語と英語で掲載

●現在、フランス、ドイツ、オーストラリア、オランダへ配布

●平和への願いを未来の子どもたちに届ける活動をサイトで発信

↑興味のある方は、こちらをご覧ください。

Orizuru Notebook Projectは、市民のみなさま、広島県内外でご活躍の企業さまのご協力により成り立っています。みなさまの善意の寄付、協賛金をよろしくお願いいたします。

●個人寄付:1口1000円から申込み可能。1口につき1冊折鶴ノートを進呈いたします。●企業協賛:1口10000円から申込み可能。1口につき10冊折鶴ノートを進呈いたします。

折り鶴や折り紙作品を回収して再生紙に!

「キャプス折り紙プロジェクト」

●ピースマインズヒロシマの「折り鶴ノートプロジェクト」の活動に賛同したキャプス独自の新しい プロジェクト。事業所や自宅で作った折り紙作品の保存に困っていたらキャプスが引き受けます ●送られた作品は、「平和おりひめ」の再生紙として再利用します ●折り紙をしている様子を取材させてくださる事業所も大募集!

(折り紙を楽しんでいる利用者さんや職員さんのお話しを聞かせてください。次号のカタログや「キャプスチャンネル」で取り上げるかもしれません!?)

送り先・取材のお問い合わせ


〒730-0845 広島県広島市中区舟入川口町4-2 株式会社タニシ企画印刷「キャプス折り鶴プロジェクト」まで TEL 0120-74-7675 ※折り紙作品の送料はご負担ください

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