親の介護で役立つアプリをご紹介!アプリの特徴・選ぶときに大切なことは?

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親の介護にも役立つアプリがあるのを知っていますか?

「介護に役立つ情報が知りたい」
「家族と情報を共有したい」
「要介護者に関わる方とコミュニケーションを手軽に取りたい」

このようなお悩みを解消できる手段に「介護アプリ」があります。

アプリをスマートフォンにインストールして利用されている方は多いと思います。私も読書が趣味なので、読書ができるアプリやゲームのアプリなど、たくさんのアプリを使用しています。手軽に利用できてとても便利ですよね。

「介護アプリ」もあなたのスマートフォンにインストールして利用できるので、いつでも手軽に使うことができます。とはいえ、介護アプリの種類も多く、どれが便利なのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、親の介護に役立つアプリを介護者向けの視点からご紹介しています。また、アプリを選ぶときに大切なこともお伝えししていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

70歳以上でもスマートフォンを持っている

2010年ころから普及し始めたスマートフォン。今では多くの人がスマートフォンを保有していますよね。

総務省のデータによると、スマートフォンの個人保有率は増加傾向で、20代・30代は90%以上の人が保有しています。70代・80代でもスマートフォンを保有している人の割合は増加しており、70代で18.8%、80代で6.1%の保有率だそうです。(2023年5月現在)

私の働く施設でも、高齢者向けの携帯電話やスマートフォン、アイパッドを操作できる方が何人かいらっしゃいます。みなさん、実際にご家族と連絡を取ったり緊急時に使用しているそうです。難しい操作はできなくても、電話やメールの操作を行える方も多い印象です。

介護アプリについて解説

スマートフォンは、介護の情報収集にとても便利ですよね。介護にとって「情報」はとても大切です。そして、情報と同じくらい大切なのが「コミュニケーション」です。

要介護者とのコミュニケーションはもちろんですが、介護に関わっている家族間やケアマネジャーなどさまざまな方とコミュニケーションを取る機会が多いですよね。誰に何を話したのか、どこまで情報共有できているのか把握するだけで疲れてしまうと思います。

そこで活躍するのが「介護アプリ」です。

介護アプリには「介護中の家族を助けてくれるアプリ」や「要介護者が操作するもの」「家族が操作・情報を共有するもの」などさまざまあります。

親の介護に役立つアプリ|介護者向けアプリ 3選

介護に役立つアプリはたくさんありますが、その中から介護者向けのアプリを3つご紹介します。

操作が簡単なアプリや家族間で情報を共有できるアプリなど、特徴はさまざまです。

各アプリの特徴を押さえながら、あなたの状況と照らし合わせて読んでみてくださいね。

お元気ですか

「お元気ですか」は、コミュニケーション支援アプリです。

要介護者の方がご家族やあらかじめ登録した人へメッセージを送ることができます。

「家にいる」「 外にいる」「元気がある」「元気がない」など8つのボタンを選択するだけで、計80種類のメッセージを簡単に作成・送信することができるので操作が簡単ですよね。

普段離れて暮らしている場合や高齢者の方がひとりでいるときなど、メッセージのやり取りが簡単にできるのは嬉しいポイントです。メッセージをやり取りすることで安否が分かるので介護者としても安心ですよね。

販売元HANBUNCO, INC.
対応デバイスiPhone iPad
費用無料

おやろぐ

「おやろぐ」は、介護家族のための情報管理ツールです。

家族間での情報共有が可能です。介護はする人たちを「チーム」としてとらえ、1契約で9人まで登録が可能なので家族のほかケアマネジャーなどの介護職も。

他にも、かかりつけ医や介護事業者などの連絡先を登録しておくことも可能なので「連絡先が分からない」といった事態を防ぐことができるのも魅力的です。

販売元株式会社コミュニケーター
対応デバイスおやろぐの情報登録は、パソコンからだけではなく、各種タブレットやスマートフォンからも行うことができます。※対応していない機種もあるのであらかじめ確認して下さい
費用有料¥3,960(税込み)/6カ月¥6,600(税込み)/1年

家族をつなぐ介護ノート

介護日記・記録を家族間で共有できるアプリです。要介護者に配慮をしながら利用できます。

介護の内容や介護にかかった費用のレシート画像などを記録できるので、後から見返すときに便利ですよね。要介護者の状態や介護費用などを家族間で共有できると、離れて暮らしている家族も安心ですよね。

販売元WINFrontier Co., Ltd.
対応デバイスiPhone対応、Android、PC
費用無料

番外編

介護生活の場面だけでなく、日常生活や災害時などでも役立つアプリをご紹介します。

おまいり ~お経でお参り~

「おまいり」は、誰でも使用できるアプリです。般若心経をはじめ真言宗・曹洞宗など仏教各派のお経に対応しているので、チェックしてみてください。電子デバイスなので、お好きな時に故人を偲ぶことができます。

介護施設に勤務している筆者が今まで出会った方の中にも、お経を大切に思っている方がいらっしゃいました。当時はこちらのアプリの存在を知らなかったので、一緒にお経を唱えたり、写経をしてもらったりして癒しの時間を持っていただいたことがあります。今であれば、アプリに写真をセットしたり木魚や鈴を鳴らすことができるので、当時に比べ丁寧なお参りができただろうな、と思います。

販売元HANBUNCO, INC.
対応デバイスiPhone対応、iPad
費用無料(一部)有料

キャプスチャンネルLINE公式

キャプスチャンネルとは、「介護・福祉の総合マーケット キャプス」が運営している介護をしている方のための総合情報サイトです。
実際に介護をしている方、ヘルパーやケアマネの仕事をしている方が情報を投稿しています。キャプスチャンネルはアプリではありませんが、公式LINEがあり、お友達登録すると、キャプスチャンネルの情報をすぐに読むことができたり、介護用品・おむつなど公式LINEを通してすぐに購入できるのもおすすめポイントです。

公式LINEからは介護に関するお悩み相談もすることができます。

一般救護者用 災害時高齢者医療マニュアル

地震・台風・大雨で被災された方・避難所生活の高齢者支援の方向けのアプリです。開発には厚生労働省 長寿科学総合研究事業、社団法人 日本老年医学会が関わっていますので安心ですね。

台風や大雨、地震などで一時的に非難したり被災し避難生活を送ることになると被災された方も高齢者を支援する方も大変な思いをしますよね。そのような時、こちらのアプリがあると心強いです。

販売元CODEDYNAMIX CO.,LTD.
対応デバイスiPhone対応、Android
費用無料(試作版)

アプリを選ぶときに大切にすること

実際に介護アプリを選ぶときに大切にすることをまとめました。

親の気持ちをきく

要介護者と介護者が必要としているアプリの機能が違うことがあります。また、介護者が必要だと思って使用するアプリについても機能によっては要介護者の自尊心を傷つけてしまうこともあります。

まずは、アプリの使用について親の気持ちを確認したり親子間で話し合ったりすることが大切です。

値段についてよく考える

無料のアプリや有料のアプリ、課金が必要なアプリもあります。

介護は費用がかかりますので、アプリの値段についてはよく検討しましょう。きちんと予算を話し合って、親やあなた、家族に合った利用料のアプリを探しましょう。

ストレスなく操作ができるアプリを選ぶ

アプリを操作するのは、要介護者の方の場合や介護者の方の場合などさまざまです。

要介護者の方が操作をする場合は、画面が見やすく操作のしやすいものを選ぶようにしましょう。また、介護者の場合も、簡単に操作ができるアプリが望ましいです。アプリの操作でストレスをためてしまっては本末転倒です。短時間で簡単に操作ができるアプリがおすすめです。

介護アプリを実際に使ってみた感想

たくさんある介護アプリの中から実際に約1ヵ月間、介護アプリを使用してみました。

我が家で介護アプリを選ぶときに大切にしたことや感想をご紹介していきますね。介護アプリを使用してみたいと思っている方の参考になれば幸いです。

我が家の状況

要介護者:筆者の父

(脳梗塞の後遺症で右半身に麻痺があり、失語症・高次脳機能障害があります。トイレや着替えなど身の回りのことはほぼ一人でできます。家事や通院、買い物などは自分ではできないので介助や付き添いが必要です)

介護者:筆者の母

(平日は仕事をしています。最近、家の中の不用品を片づけたり、遺産相続など自分と父(要介護者)の今後について具体的に考えるようになりました。)

筆者は同じ市内に住んでおり、必要に応じて介護をしています。

我が家でアプリを選ぶときに大切にしたこと

介護アプリ利用前は、筆者や他の家族は離れて暮らしているため、要介護者である父の情報を通話アプリなどで共有している状況でした。また、介護者である母が介護に関する情報などを集めていました。

要介護者である父は、病状が落ち着いており、日常生活も時間をかけながら自分で行っています。ですので、介護の記録をメインに共有することではなく、介護者である母の知りたい情報が集まっているアプリをメインに選びました。また、今後父の病状が変わったときに、家族みんなで日々の情報を手軽に共有できることもアプリを選ぶときに大切にしました。

介護アプリを利用することで、自分の興味のある情報を知り、今後の生活に役立てていきたいと考えました。

介護アプリを選ぶときに大切にしたこと

  • 介護や遺産問題など興味のある情報を知りたい
  • 簡単に操作ができること
  • 離れている家族と介護について共有できること

実際に使ってみて感じたこと

我が家では『家族をつなぐ介護ノート』を利用しました。

アプリの登録やアプリ内の操作は思っていたよりも簡単でした。アプリをインストールしたら、必要な情報を入力して利用開始です。

今回は主にアプリ内のメディアをメインに使用しました。メディア内には様々な記事があり、介護に関する情報を得ることができました。体験談もあり、参考になる部分もあると感じました。ですが、読みにくい箇所があり物足りないと感じるところもありました。

介護アプリを利用して約1ヵ月、我が家にとって緊急度が低かったため、介護日記は利用することが出来ませんでした。今後、必要性が高まれば利用してみたいと思います。

介護アプリを利用するときは、アプリを利用することで「何を得たいのか」「どうなりたいのか」ということを考えることが重要ではないかと思いました。

まとめ

介護では情報共有やコミュニケーションが大切です。わたしたちが日々利用しているスマートフォンで、手軽に介護に関する情報が共有できたら嬉しいですよね。

介護アプリによっては、家族間だけではなく、ケアマネジャーなど情報共有が必要な方ともすぐに情報共有が可能です。また、操作の簡単なアプリや介護者だけではなく、要介護者の状況によっては操作できるアプリもあるのは嬉しいですよね。

今回ご紹介した介護アプリのように、アプリによって無料のアプリ・有料のアプリがありますので、介護アプリを利用する際は料金の確認をすることをおすすめします。

ご自分の環境や状況にあった介護アプリを利用してみる価値があると思います。

投稿者プロフィール

山田 あきこ
山田 あきこ
複業中のママライター。
作業療法士として介護施設で働いています。
Twitterで介護に関する情報を発信したり、脳梗塞で倒れた父の介護をメインで行っている母の体験談を電子書籍にし出版しています。

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