家族介護に役立つ資格は?未経験で学べる認知症ケアや介護技術の資格を紹介!

介護の豆知識

65歳以上の高齢者が4人に1人という時代となり、介護に関する関心はますます高まっている状況です。

「認知症」についての話題もよく目にするようになりました。

介護の仕事をする・しないに関わらず、“介護に関しての知識、自分自身でできる介護技術”を知るために介護系の資格の取得を考え、そこで学んだ知識を自分の身内の在宅介護に役立てる人が、今、増えています。

そこでここでは、家族の在宅介護を行うために知っておきたい知識を得られる、おすすめの資格などをお伝えしていきます。

未経験でもチャレンジできる資格3選

資格というと「敷居が高い」「試験が苦手」という感じを持っていませんか?

下記の資格は、実務経験のない人や、介護に関する資格を持っていない人でも資格が取得できるものです。

試験があるものもありますが、基本的に誰でも受験ができるものを選抜しています。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護の基本と言える介助方法の基礎を学んだり、実際に演習を行い、介助する側・される側の心理状態を学びます

また、人間の生活に必要な動作(入浴、排せつ、食事など)の1つ1つを細かく学ぶことで、介護者にも無理のない方法を知ることができます。

介護職員初任者研修は、基本的な社会福祉や介護保険制度についても学べます。

実際に在宅介護を始める際にも、あらゆる場面で役に立つことでしょう。

介護職員初任者研修の資格の取得には、自宅の勉強だけでなくスクーリングが必要となりますので、ネットなどで通いやすい最寄りのスクールを探すことがオススメです。

ハローワークや自治体などで募集される事もあるので、広報などで確認しておくと良いですよ。

コースによってばらつきはありますが、概ね1〜4ヵ月あたりが取得期間の目安となっています。

准サービス介助士

准サービス介助士の資格は、介助を主としている資格です。

幅広い介助の知識を得ることができますので、これから介助の勉強をしておきたいという方におすすめの資格です。

例えば「耳が聴こえない」「目が見えない」という方にはどのように接すればよいのか、「車いすに座っている方にはどのように話しかければよいのか」など、介助が必要な様々な場面で役立つ知識を学ぶことができます。

准サービス介助士の資格は、通信で学習することが可能となっており、検定試験も在宅で受けられます。 概ね3〜6ヵ月で自分のペースで取得することができます。

参考:日本の資格検定

福祉住環境コーディネーター(2級・3級)

福祉住環境コーディネーターの資格は、介護に用いる用具の知識、介護に必要な環境作りにポイントを置いています。

バリアフリーに関する知識、住まいの知識などを活用することで、在宅介護に必要な環境作りに取り組む時に、大いに役に立ちます。

また、将来を踏まえて自宅環境を意識したり、新築や改築の際にも自分で考えが持てるようになりますよ。

福祉住環境コーディネーターの資格には、3級、2級、1級があります。3級、2級に関しては、受験資格はありませんので、誰でも受験可能です。

資格取得に必要な学習期間は、1〜3ヵ月程度とされています。

参考:東京商工会議所

認知症に特化した実務経験がなくても取れる資格4選

次に、実務経験がなくても取得できる認知症の4つの資格を紹介します。

認知症介助士

認知症介助士の資格は、認知症を正しく理解し、さまざまな事例を通じて認知症の人への適切な対応方法を習得できる資格です。

職場だけでなく、家庭や地域においても役立てることができます。

受験資格はとくにありません。自宅で受験が可能です。

参考:認知症介助士

認知症ライフパートナー

認知症ライフパートナーの資格は、認知症の人の状況を把握するスキルやコミュニケ―ション能力を養い、本人の趣味・嗜好に合わせたアクティビティ・ケアの方法を習得します。

資格には1級〜3級までのレベルがあり、3級は基礎的知識、2級は介護現場の即戦力になるための知識です。

3級・2級に受験資格は必要ありません。

参考:日本認知症コミュニケーション協議会

認知症ケア指導管理士(初級)

認知症ケア指導管理士(初級)の資格では、認知症についての理解を深め、認知症の人とその家族が必要とする適切な認知症ケアを学びます。

認知症本人の尊厳を守り、安心して生活を送れる環境を提供するために創設されました。

どなたでも受験が可能です。

参考:資格取得キャリアカレッジ

認知症ケア准専門士

認知症の人が適切なケアを受けるには、一般の人の協力も必要であり、認知症の人を支える人的な社会資源の確保・定着のために設けられたのが認知症ケア准専門士の資格です。

受験資格は試験実施年の3月末時点で満18歳以上の人、過去10年間で認知症ケアの実務経験が3年未満の人となっています。

参考:認知症ケア准専門士認定試験

どんな場面で役に立つ?

身内の介護・介助において、資格は必ずしも必要というわけではありません。

けれど、資格の勉強で得られた知識があれば、在宅介護中のいろいろな課題が解決できることもあります。

では、実際に介護系の資格を取得しておくと、在宅介護におけるどんな場面でどんな風に役に立つのでしょうか?

いくつか例を挙げてみます。

食事の介助やトイレの介助など

介護の資格の勉強をしていると、食事や排泄に関する介助の基礎知識を学ぶことができます。

声掛けのタイミングやプライバシーの保護、具体的な介助の手順を知ることができます。

家屋の改修や福祉機器(車いすや杖など)の選定など

今は、ネットでも福祉用具が選べる時代です。

用具の知識があれば、その人に合った車いすを選定するときに役立ちますし、使用の際の注意点などにも気を付けられます。

また、ADL(日常生活動作)に合わせて用具を変更したり、杖の高さを調整したりできるので、日常の介護に非常に役に立ちます

コミュニケーションがとりにくいと感じた時など

家族の在宅介護では、以前の元気な状態の相手と同じように接してしまうことも珍しくありません。

昔と違う本人に、どのように対応していけばよいのか理解できるようになります。

基本的な対人援助法を学ぶことができるので、「こんな時は一旦時間をおいて」などと具体的に考えられるようになります。

認知症の様々な症状にどう対応したらよいか迷った時など

認知症の基本的な知識を得ることで、認知症が脳の病気であることを理解できるようになります。

認知症の周辺症状に対しても、具体的な対処法を知ることで、新しい発見があるかもしれません。

日ごろの生活の中での挨拶や声掛けの重要性、物忘れの対処の方法、薬についての基礎知識など役立つことが多々あります。

コミュニティーについて知りたいと思った時など

家族で介護をしていると、どうしても自分だけで解決しなければならないと考えてしまいがちです。

資格習得のための学習は、困った時の相談先や地域や医療の連携、様々な介護保険サービス等についても幅広く学べます

認知症や介護が必要な人が暮らしやすい環境は、みんなが暮らしやすい社会であることを学べますね。

独学でも大丈夫?

家族の介護に必要な知識は、書籍からでも十分に得られます

介護保険制度などの法律上のことから認知症ケアや介護技術に関することまで、時間に縛られることなく存分に学習できます。

ただ、セミナーや通信教育等で勉強すると、分からないことや自分の理解度などを確認することができますし、後方に応援団がいると感じられることは、日ごろの生活にメリハリができていいと思う人も多いようです。

セミナーや通信教育等は、お金が掛かることもありますし、まずは興味のある分野、知っておきたいと思う分野の独学から始めるのも良いのではないでしょうか。

余談ですが、もし、今後の人生で「介護」の職種に興味があれば、資格を持っていることは非常に有利な条件となりますよ。

まとめ 資格で不安は0にはならないけれど…

介護系の資格を取得するということは、同時に今まで知らなかった介護に関する知識を得るということです。

介護には”テクニック”があり、相手に負担をかけることなく、さらに自分自身の負担を減らしながら介護することができるのです。

ただ、介護に関する知識があったとしても、在宅で介護をする不安は完全になくなることはないでしょう。

また、介護される側も不安や心配事が一杯です。

「お互いが不安なんだ」という相手を思う気持ちと、正しい知識や技術に裏付けされた介護力があれば、きっと穏やかな在宅介護生活になっていくのではないでしょうか。

投稿者プロフィール

Mrs.マープル
Mrs.マープル
介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。

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