セロペギア属ボッセリ!背骨のような節々は暗黒色で奇抜な多肉植物

セロペギア -ceropegia-

今回ご紹介するのはガガイモ科セロペギア属の仲間たち!
飛び去る龍を思わせる姿のものや、ごくシンプルな木の枝のようなもの、蔓のように伸びるものや根元に塊根を作るタイプなど、一般的な多肉植物の寄せ植え等で見かけるものとはまた違った、独特な魅力のあるグループです。

↑水やり後の「シモネアエ(C.simoneane)左: nova , 右:green form 」。若い枝には節々の先端に小さな葉が付くが成長とともにポロポロと落ちていく。別段生育に問題はない。


セロペギア属はアフリカをはじめカナリア諸島や南アジア、オーストラリアなどに約200種が広く自生をしています。
地域にもよりますが多くは多少降水もある半乾燥性地帯で育っているので、生育期(暖かい時期)にはお水を好むものが多く、また比較的暑さにも強い印象です。

独特な暗黒色とその質感が目を惹く「ボッセリ (C.bosseri)」↑は数年前に有名なライフスタイル情報誌の植物特集に取り上げられたことで、一気にその名を広く知られるところとなりました。連なった背骨のような節をゆっくりと持ち上げるように成長させ、自立できなくなるまで伸びると這うように育っていきます。
マダガスカル原産で同じく生育期にはお水を好みますが、蒸れないように風通しよく育てます。
またセロペギア全般にいえますが、耐寒性はあまりなく、どの種も冬場は10℃を下回るようであればすぐに室内に取り込んだ方が安全です。水やりも「軽めの散水を月1程度」に控えます。

↑ボッセリの節から根が出ている様子。


植え替えは暖かい時期に行います(5〜7月ごろが最適)。節の部分で分ける事ができるので挿し木も可能ですし、また這性の品種は土に触れた部分から根を出すので伏せ木もおすすめです。切り口からは樹液がしみ出て、ごく稀にかぶれる方もおられますのでご注意を!

日本では一番馴染みのあるセロペギア、南アフリカ原産の「ハートカズラ(C. linearis subsp. woodii)」↑です。街の園芸店やホームセンターなどでもしばしば目にする事ができます。
ハート型の葉をつけた蔓を長く伸ばしていき、またその途中に小さく丸いお芋のような「ムカゴ」をつけることがあります。(ムカゴは数枚葉をつけたまま植え付けるとそこから新しく根を出し新たな株として育ちます。)
見た目にも可愛らしくセロペギアの中では耐寒性もある方で、暑さにも強く育てやすい種です!

茎から細く突き出た葉の基部が特徴的なマダガスカル原産の「ディモルファ(C.dimorpha)」。
花期にはその先端を蔓のように伸ばし、現地では長ければ3m近く周辺の低木の間を這い回り花を咲かせるようです。伸びたその枝先は花後に自然と乾燥し枯れ始めやや不安になるのですが、順調に育っていれば本体まで枯れこむことはないのでご心配なく!
根があまり強くないので生育期の水やりはこまめに行い、同時に蒸れが無いよう通風に気をつけます。

↑「シモネアエ(C.simoneane)左: nova , 右:green form 」の花。

セロペギアという属名の由来はギリシャ語の「keropegion(燭台、シャンデリア、ランプスタンドなどの意)」で、その独特な花の形を表現したものと言われています。品種により違いはありますが、その名の通り蝋燭が立っているかのように見えるもの、パラシュートが開いているようなもの、基部が膨らみ先端に揺れる繊毛がついたものなどバラエティーが豊富です。大体秋ごろに開花するものが多く、同属間での交配も可能です。

↑準備された花冠裂片の繊毛部が面白いシモネアエの蕾。開花後はその機構と香りで、めしべのある根元の膨らみまで花粉を媒介する虫を誘い込む。また花の多くは内部に微毛が生えており、一度入った虫を花が枯れるまで逃がさない形状になっている。

セロペギア本体は日光を好むので、冬場は遮光なし、夏場も網戸越し程度の薄めの遮光で生育可能です。
日光が足りないと節と節の間が間延びしたり枝が細くなったりと不格好になってしまうので、蒸れないよう通風確保や突然の日焼けには気を付けながら、沢山陽に当ててあげてくださいね。


非常に独特な姿で目を惹くセロペギアの仲間たち。その見た目とは裏腹に、寒さに気を付ければ比較的育てやすい植物です。
日本国内での流通はあまり多くなく、ハートカズラ以外は実店舗よりもネットショップやオークションサイトでの方が手に取りやすいので、ぜひチェックされてみてください!

-今月のひとこと-

57年ぶりの東京オリンピックがなんとか無事開幕を迎えましたね。この記事を仕上げているのが丁度開会式の日だったのですが、開催への風向きの強いなか、また感染のリスクや不安も高まるなかでよく準備されたなぁと頭が下がる思いでした。
普段から自分自身も多肉植物育成という趣味を通じて国内外沢山の方とやりとりができ幸せを感じているのですが、今回の開会式も同様、ネットを通じて様々な国の方々が式中の音楽(有名なテレビゲームのテーマソング)や演出等に喜び合っている様子をリアルタイムに手に取ることができて、スポーツは勿論のこと音楽や娯楽、趣味等の「人を繋ぐ力」を改めて実感した素敵な機会となりました。あとは大きな事故等なく、感染等もできる限り最小限で閉幕することを祈るばかりです。

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