キラキラ美しいコノフィツム属ブルゲリ その育て方と稀に行う分頭の様子などもご紹介

コノフィツム ブルゲリ
Conophytum burgeri
 

今回ご紹介する多肉植物は、‘生きる宝石’と称される南アフリカ原産の植物、ハマミズナ科コノフィツム属の「ブルゲリ」。植物とは思えないようなその色・形と輝きから、長年にわたりコノフィツム属を代表する有名・人気品種です!

光輝くこの不思議な球体を生涯ゆっくりと成長させていくコノフィツム・ブルゲリ。
コノフィツム属については以前にもお知らせしましたが、そのなかでもこの「ブルゲリ」はやや特殊な性質と特徴を持っているので、今回単独でその生態と育て方、また種子からの実生苗(種をまいて育てた苗)が育つ様子についてもご紹介していきます!

ブルゲリは南アフリカ北西部Aggeney原産の植物で、陽を遮るものの少ない乾燥地帯の礫土に下半分ほど埋まった形で自生しています。

↑ 赤枠内がAggeney地区。赤茶けた礫土の広がる丘陵地帯。


年間降水量が50mm程度というかなり雨の少ない環境のため(東京の年間降水量はおよそ1800mm)、球体の中は水分を保持する透明な貯水細胞でいっぱい。宝石のようにキラキラと輝いて見えるのはこのためです。
(美味しそうに見えるのか、わが家では野鳥に狙われることもしばしば…)

↑芽が出て20日前後のブルゲリのマクロ画像(実物は1〜2mm程度)。キラキラした細胞が見えます。くっついている茶色いものは種の殻で、種子の小ささも伺えます。


原産地では沢山陽の光を浴びており日光を好みますので、その他のコノフィツム以上に陽当たりには気をつけます。
冬場は直射日光〜遮光しても網戸1,2枚程度、夏場も遮光は50%ほどに保つと良さそうです。陽の強さだけでなく日照’時間’も通年しっかりと。通風も充分必要で、それら「日光と風」が足りないと腐りやすくなってしまいます
また、乾燥地帯に生きる植物ですが意外とお水も好きで(地下に水脈でもあるのか乾燥地帯のわりに土壌の水分量が高めだそう)、生育期(夏の終わり頃〜翌年の梅雨頃まで)は1,2週間に1回程度しっかりと水やりを行います。植え替え後や小さいうちに乾燥させすぎると枯らしてしまいますのでご注意を!(悲しい経験談より。)

ブルゲリは生育期に球体の内側にゆっくりと新球を育て、暑さの厳しい夏場にしばらく「休眠」した後、秋口に乾燥した旧皮を破るようにしてその新球をのぞかせる「脱皮」を行います。それらを繰り返し、年々少しずつその球体を大きくしていきます(最大直径5センチ程まで)。
夏場は休眠中も40度程度まで平気な顔をしていますが、その間も2週間〜ひと月に1回程度表土が湿るくらいに軽く水やりをします(小さい苗は頻度を倍に)。念のため水やりは涼しい夜間がおすすめ。
冬場は霜に当てなければわが家では-4℃まで大丈夫でしたが、寒さが厳しくなる頃にはやや水を控え、5℃近くに下がってきたら日照を確保しつつ寒風を避けられる場所においてあげると安心です。

↑休眠前に真っ赤になったブルゲリ。寒さでも赤みが増します。ちょっと美味しそう…


晩夏、旧皮にヒビが入り中から瑞々しい新球が覗きだすと、脱皮開始~生育期はじまりの合図です。この時旧皮を「剥いてやる・剥かない」は栽培者の自由なのですが、日照が満足に取れない場合は剥かれた方が陽をよく浴びるので健康的に栽培しやすいかもしれません。また旧皮が脱皮で裂ける際、皮をつけたままだと新球の表面がもろとも裂けて傷になることがあるので、綺麗に育てたい場合も同様です。


ブルゲリは球体がある程度のサイズ(1.5~2cm)になると、脱皮が終わった秋口に球体の上部からピンク色の可愛い花を咲かせます。別の個体があれば花粉をつけあって受粉させ、種を取りまたいちから育てることも可能です。(稀に1体でもひとりでに自家受粉する場合があるそうです。)
ほんの少しの風で飛んで消えてしまう程の小さな種(0.3mm程度)から、まるで宝石の欠片のような芽が顔を出す様子には心を奪われますよ。


↓開花の様子をタイムラプスで。日差しが出ている午後に花弁が開ききり、日が落ちてくるとゆっくり閉じます。これを数日繰り返し、最後は開いたままの状態で花を終えます。


文字で書くだけではなんのこっちゃなので、ひとつの苗を追った成長の様子を以下にまとめました。
種まき直後の2011年〜2021年現在までの約10年間のものですが、上手な方は3,4年程度で開花できるサイズ(2cm程度)まで大きくできます。当時ブルゲリは育てるのが難しい「難物」と呼ばれていて情報も多くなく、腐らせないようにとかなりお水を控えめにしていたので成長が遅くなりました…。

↑11年10月~17年9月。
芽が出たばかりの苗はほぼ緑1色、その後それぞれの個体のカラー(赤・緑・黄色など。時期や環境で変化するのであくまでも傾向)で鉢の中がカラフルになってくるのですが、気温が上がり夏場の休眠が近づいてくるとどの個体もサクランボのように赤く染まりだします(4)。その後休眠中はフッと気の抜けたような色になり旧皮を被って夏越しします(5)。休眠があけると旧皮を破って中の新球が顔を出しはじめる脱皮を行います(6)。
こうした色の変化も、光によって色が変わる宝石アレキサンドライトのようでとっても美しく、育てる際の大きな楽しみのひとつです!

↑17年11月〜19年9月。
ブルゲリは稀に脱皮の際、2個体に分かれる「分頭」をすることがあり、こちらがその分頭をしていく様子です。晩夏、分頭の前に起こった型崩れ(12)を、暑すぎて腐るのかと勘違いしてやや日陰に移動させてしまった為、後半は徒長(間延び)させてしまいました…通常はもっと丸く綺麗に分頭します。

↑19年11月~21年5月現在。
分頭した苗はお尻でひとつの根っこに繋がっています(20)。実はけつまずいて鉢を落とし苗がすっぽ抜けてしまったので、それを機に思い切ってナイフで根を切りふたつに分けました。大きさ重さ触感ともにこの苗は苺を触っているような感覚です。
ちなみにブルゲリはある程度のサイズがあれば、植え替えの際に根を切りつめた方がその後の成長が良い印象がありますので、何らかの原因で根っこがなくなってもご心配なく!(植え付け後のお水はしっかりと!)
最後の写真(27)は写真(6)のBが育ったものです。Bの方が小さな頃から色が淡く丸っこかったのですが、育ってからもその傾向が強いようです。

ブルゲリの苗や種子は国内外のネットショップなどで購入することができるので、ぜひ栽培と種まきにも挑戦してみてほしいなと思います!ただし人気者のため種子は偽物も多く出回っているので、事前にお調べ頂き信頼できそうな所でご購入くださいね。私も一度ネットオークションで種子を買ったのですが、発芽した瞬間芝生のようなピョロンとした葉っぱが生えてきて、ベランダでひとり鉢を抱えて「ちがう…!」となりました。
もしご要望があれば種まきの方法などもお知らせしますが、長くなりましたので今回は割愛します。
本当に綺麗な植物ですので、ぜひ育ててみてくださいね♪

-今月のひとこと-

先日実家の母に、母の日の贈り物に加えてピロリ菌検査キットを渡してみたところ、見事にめでたく(?)菌が発見され治療がはじまるようです。(キットはamazonにておもとめやすい3,000円)
調べていたら最近はお家にいながら郵送でいろんな検査ができるみたいで助かりますね!出不精や病院嫌いの方も健康のためにぜひぜひ、おすすめです。(回し者ではありません)



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